-
総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
歯ぎしりの歯への影響はありますか? また水道水にフッ素が添加されていると聞きましたが、体への影響はないのでしょうか?
海外に住んでいます。2歳6ヵ月になる女の子ですが、突然、夜間に歯ぎしりをするようになりました。歯に影響はありますか? 原因としてストレスなどは考えられますか?
また、3ヵ月前に引っ越してきた地区の水道水にフッ素が添加されていると聞きました。虫歯予防という面で歯にはよいと思うのですが、体への悪影響はないのでしょうか?
子どもの歯ぎしりは一過性のことが多く、少し様子を見てください。歯に影響が出ることはほとんどありません。また、日本では水道水にフッ素を添加している地域はありませんが、諸外国の中には調整されている地域もあります。
歯ぎしりは、食べる、しゃべるなどの機能としての動きに関係なく、上下の歯を無意識にこすり合わせたり、食いしばったり、カチカチとかみ合わせたりするくせを言います。そして、多くは睡眠中に生じますが、ときには起きているときにも現れます。
歯ぎしりの原因としては、ストレスなどの精神的要因と、かみ合わせが悪いなどの局所的要因に分けられます。
お子さんは2歳6ヵ月で突然夜間歯ぎしりをするようになったことから、まず環境が変わった(保育園に行くようになった、大切なものを失ったなど)、および2歳6ヵ月ごろは最後の乳臼歯(にゅうきゅうし)が生える時期であり、生えてくるときの違和感やかみ合わせが変わった場合が考えられます。
前者の場合は環境に慣れたり、ストレスの原因がなくなれば歯ぎしりもなくなるでしょうし、後者の場合も歯がちゃんと生えそろって、しっかりかみ合えば自然に歯ぎしりはなくなるでしょう。どちらも一過性であり、少し様子を見てよいでしょう。
また、日本では水道水にフッ素を添加している地区は存在しません。地下水を水道水として使っている地域で、フッ素の含有量の多いところはありますが、それも検査しているはずで、フッ素の含有量が0.8ppm以下であれば体への影響はありません(諸外国で水道水にフッ素を添加する場合は、0.7〜1.2ppmに調整されており、身体への影響はありません)。