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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
下あごが小さいと言われました。「イー」とすると下の前歯があまり見えません。もしこのままあごが小さいと、どのようなことになるのか心配です。
2歳半ごろ、左の奥歯に色がついてるのに気づき、それから歯医者に通っています。
初期の虫歯で、フッ素を塗ってもらって様子を見ているのですが(今でも毎日自宅でフッ素のジェルを塗っています)、それよりも気になったのが、下あごが小さいと言われたことです。ものを食べたり飲んだりすることには問題がないように見えますし、それなりにしゃべってもいるのですが、「イー」とすると、下の前歯があまり見えません。
歯医者さんでは、しばらく様子を見ましょうと言われているのですが、もしこのままあごが小さいと、どのようなことになるのか心配です。
下のあごは上のあごよりも遅れて成長します。下のあごは身長とともに伸びてきますので、あまり心配ないと思います。現在特別にすることはありません。このまま成長を見守りましょう。
「イー」とすると下の前歯が見えないとのことですが、それは上の歯に隠れて見えないのでしょうか? その場合はかみ合わせが深いのが原因です。
そうではなくて下の唇に覆われて見えないのでしょうか? その場合は、何らかの理由、例えば頻繁に指しゃぶりを行っているなどで下あごが後ろに後退している、あるいは下あご自体が小さいことが考えられます。
このような状態では舌が口の中に納まらず、舌がのどの方に落ちて口呼吸になったり、夜寝ているといびきが強く出たりします。このような症状があれば小児歯科専門医に相談しましょう。症状によっては治療が必要です。
ただし多くの場合は、かみ合わせが深いため、下の歯が上の歯の内側に入り込み、かんだときに上の歯の陰に隠れてしまうためです。これは上下のあごの成長速度の違いによるものです。
上のあごは頭の骨(頭蓋骨:ずがいこつ)の一部であり、早く成長しますが、下のあごは手足の骨と同じ長官骨の一部のため、身長の伸びとともに成長します。
したがって上あごは6歳で92%、12歳ごろにほぼ成長が終わりますが、下あごは身長が伸びている18歳ごろまで成長が続きます。
お子さんもおそらく6歳ごろには下あごが成長し普通のかみ合わせになるものと思います。このまま成長を見守りましょう。