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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
歯について3歳
寄せられたご相談
歯科健診で「癒合歯」と言われました。
3歳になる息子が2歳半のときに、保健所の歯科健診で「癒合歯(ゆごうし)」と言われました。歯の生え替わりのときに影響するかもしれないから、3歳になったらよく検査した方がいいと言われました。
癒合歯だと親が何に気をつけなければいけないのか、また、どのような歯医者に通うといいのか、小児歯科などの専門病院に行かなければいけないのかを教えてください。
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
2本の歯が1本に結合した癒合歯(ゆごうし)は、虫歯になりやすい、永久歯との交換がうまくいかない、歯並びへの影響などが考えられるため、小児歯科医に診てもらうとよいでしょう。
2本の隣り合った歯が、歯の形成される時期に結合し、1本になったものを癒合歯(ゆごうし)と言います。癒合歯は永久歯よりも乳歯に多く見られ、2〜5%に出現します。
多くは下顎(かがく)乳中切歯(真ん中の歯)と乳側切歯(真ん中から2番目の歯)、あるいは乳側切歯と乳犬歯(真ん中から3番目の歯)との癒合です。
癒合歯で問題となるのは、まず結合部分が線状に凹んでおり、そこが汚れやすく虫歯になりやすいことです。とくに舌側(舌に面している部分)は、溝が深くよごれ易く、なおかつ外から見えにくいので、ぜひ注意してみがいてください。
また、癒合歯になっている乳歯の下にある永久歯が生えるとき、癒合歯の歯根(歯の根の部分)が正常に吸収されずに歯の交換期になっても抜けない場合があり、抜歯が必要になります。
また、2本が1本になったため、スペースが不足し、歯並びにも影響します。
したがって、3歳ごろから小児歯科医に定期的に、虫歯予防や歯並びについて経過を観察してもらいましょう。