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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
完全に歯が生えそろっていないうちから歯みがきをしても大丈夫ですか?
上の歯が4本、下2本が、それぞれまだ完全に生えそろっていない状態ですが、離乳食もしっかり食べているので、歯みがきを徹底したいのですが、この時期の歯みがきはどれくらいの時間をかけてみがくとよいのですか?
また完全に生えていないうちからみがいても大丈夫ですか?
大変よいことです。ぜひ歯をみがいてあげましょう。1日1回機嫌のよい時間、歯みがきに慣れることを目的に、優しく、ゆっくりみがいてあげましょう。
虫歯の原因となる細菌は、歯が生えるとすぐに歯の表面にくっつきます。したがって、歯が生えたらすぐにみがくのを原則とします。
ただし歯が生え始める6〜7ヵ月ごろは、誰でも口の中をさわられるのをいやがります。
また一般に下の前歯から生えますが、下の前歯の内側に唾液(だえき)の出口があるため、下の前歯は自然に唾液で洗われるので、比較的虫歯になりにくいのです。
ところが、上の歯はそのような機能がないので、歯ブラシで機械的に汚れを取ってあげる必要があります。
もちろん歯が完全に生えないうちから始めます。
多くのお子さんが歯みがきをいやがります。その原因のほとんどが、保護者の方が何とかきれいにみがこうと力が入りすぎるためです。小さいお子さんほど粘膜も歯茎もやわらかく、弱いものです。
また上の歯をみがくときに、特にいやがります。それは上の前歯の真ん中に糸状の粘膜(上唇小帯)があり、それを強く傷つけているからです。
ですからお子さんの頭をおうちのかたのひざの上に乗せて、優しく、ゆっくりとみがきましょう。そして初めはきれいに汚れを取るというより、歯みがきに慣れることを目的に、1日1回朝ごはんのあとで、機嫌のよいときに歌やお話をしながら、楽しく行ってください。
また、歯みがき剤の使用も気に入った味のもので、フッ素入りをおすすめします。
うがいができないので、歯磨剤を飲み込むのが心配であればおうちのかたの指にガーゼなどを巻きつけ、お子さんの口の中をきれいにふいてあげるとよいでしょう。