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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
歯について1歳5ヵ月
寄せられたご相談
下の歯が1本足りないと言われましたが、永久歯は生えてくるのでしょうか?
先日フッ素塗布に行き、下の歯が1本足りない、と言われました。
乳歯はおそらく生えてこないらしいのですが、永久歯は生えてくるのでしょうか? また生えてこなかった場合、すきっ歯になってしまうのでしょうか?
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
乳歯が生まれつきないと、永久歯は生えてきません。その場合、すきっ歯になることもあり、あごの大きさによってはきれいに歯が並ぶこともあります。小児歯科医に経過を見てもらいましょう。
歯が生まれつき生えないことを、先天性欠如(歯)と言います。このような歯の欠如は、乳歯で0.1〜0.7%、永久歯で3.0〜6.0%に見られます。
原因としては一種の退化現象と考えられています。
そして乳歯では前歯に、永久歯では小臼歯(しょうきゅうし:前から4、5番目の歯)に多く見られます。
一般に乳歯が欠如すると、次に生える永久歯は作られません。それは胎生の6〜7週に乳歯の歯冠(歯茎から出ている部分)が作られ始め、徐々に歯根(歯の根の部分)の形成に及び、そのまま胎生の4ヵ月ごろには永久歯の歯冠が作られるからです。
したがって乳歯がないと、永久歯は形成されないのです。
お子さんは下の歯が1本足りないとのこと、当然1本不足している分だけすき間ができますが、場合によっては、例えばあごが小さく、それに比べて歯が大きければ、かえって1本ない分だけきれいに歯が並ぶことがあります。小児歯科の専門医に発育の経過を見てもらうとよいでしょう。