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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
歯について2歳1ヵ月
寄せられたご相談
奥歯の4本について「シーラント」という治療をすることになりました。最近の治療法なのでしょうか。
2歳1ヵ月の男の子です。歯科相談で前歯4本が虫歯と診断され、初めて歯科を受診しました。
前歯は進行の可能性があるため、削って薬を塗ることになりました。そのほかまだ虫歯でない奥歯の4本は、「シーラント」という治療をすることになりました。これは最近の治療法なのでしょうか?
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
「シーラント」は約30年ほど前から臨床で応用されており、以前からある方法です。ただし、材料は新しいものが次々と開発されています。
「シーラント」は封鎖材のことで、正式には「フィッシャーシーラント」と言います。
フィッシャーとは、歯の表面にある溝(みぞ)のことで、したがって歯のかむ部分に見られる溝(へこんでいる部分)を人工的な材料で埋めてしまい、食べ物がたまらないように平坦にする方法です。
その結果、虫歯になりにくくします。
これにはふたつの方法があって、ひとつは歯を乾燥させて、セメント状のもの(グラスアイオノマーセメント)を詰めてしまうものと、ふたつ目は、歯の溝の部分を酸で脱灰(溶かす)して、そこにプラスチック(レジン系)を流し込む方法です。
いずれにもフッ素が含まれており、虫歯菌の発育を抑制したり、歯の表面を強くする働きがあり、虫歯予防には有効なものです。2歳1ヵ月で前歯が虫歯になっていることから、虫歯になりやすいと思われますので、この治療を受けた方がよいと思います。