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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
歯について0歳8ヵ月
寄せられたご相談
下の2本の歯の幅が全然違います。歯の左右の大きさ(幅)は、たいてい左右対称かと思いますが、歯医者へ相談した方がいいのでしょうか?
7ヵ月ごろから下の歯が2本生え始めました。だいぶ伸びてきたのですが、左右で大きさに差があります。長さは同じくらいなのですが、幅が全然違います。しかも、右側は犬歯みたいに、先が斜めぎみになっています。
歯の左右の大きさ(幅)は、たいてい左右対称という感じで、あまり差はないですよね。これは歯医者へ相談した方がいいのでしょうか?
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
おそらく癒合(ゆごう)歯と思われます。もう少し成長を待って、1歳半から2歳ごろに小児歯科医に相談してください。
人の体は左右対称で、右手と左手、右目と左目のようにほとんど大きさに差はありません。同様に歯も顔の真ん中(正中)を中心に左右同じ大きさ、同じかたちをしているものです。
したがって、左右差がある場合は、何か異常が考えられます。
お子さんは下の右の前歯が明らかに大きいとのこと。一番考えられるのは、癒合歯でしょう。これは本来2本の歯が別々に形成されるべきものが、何らかの理由でひとつにくっついて1本になったものです。
この癒合歯は、乳歯でしかも下の前歯に出現することが多いものです。
特に下の真ん中の乳歯(乳中切歯)と2番目の歯(乳側切歯)の場合が多く、次に乳側切歯と3番目の歯(乳犬歯)との癒合が見られます。お子さんは乳中切歯と乳側切歯の癒合歯でしょう。
乳歯の癒合で問題になるのは、その結合部に線状に溝があるとそこに汚れがたまり、虫歯になりやすいこと、そしてあとから生える永久歯のじゃまをしたり、数が1本足りないことがあります。前歯が生え変わるころが一つのポイントですが、むし歯の心配もあり、一度小児歯科医に相談するとよいでしょう。