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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
歯並び2歳1ヵ月
寄せられたご相談
歯科健診で過蓋咬合(かがいこうごう)と言われました。
先日、2歳児健診の歯科健診で過蓋咬合(かがいこうごう)と言われました。
あごが発達すれば治ることもあるので様子を見るように言われましたが、いつごろまで様子を見たらよいのでしょうか。今、何かできることや、気をつけることがあれば教えてください。
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
この年齢では積極的な治療は行いません。様子を見るのは、6歳臼歯(きゅうし)の生える時期と、小臼歯が生えかわる8〜10歳ごろですが、症状によっては12歳ごろまで観察が必要でしょう。
上下の歯をかみ合わせたとき、上の前歯が下の前歯を覆ってしまい、下の前歯がよく見えない状態を過蓋咬合と言います。
お子さんの年齢では、まだ一番奥の乳臼歯が生えていないと思います。それが生えると少し改善すると思います。それまで様子を見ましょう。
治療には、上のあごに取り外しの利く装置を入れ、かみ合わせを高くする咬合挙上(こうごうきょじょう)と言われる方法が行われます。ただし子どもは必ず成長していますので、主に下のあごの成長を見ながら経過観察をします。
そして6歳時(6歳臼歯が生えるころ)、犬歯や小臼歯が生え始める8〜10歳ごろが治療を開始するか否かを決める時期です。それは歯が生えるころがあごも大きく成長する時期だからです。
上あごの成長は12歳ごろにほぼ完成しますが、下あごは身長が伸びているうちは成長を続けますので、症状に応じて17〜18歳まで経過観察が必要でしょう。
現在の年齢では何もすることはありません。6ヵ月ごとに健診を受け、成長を診てもらうことをおすすめします。