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総合監修:二瓶 健次 先生
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病気と予防アドバイス - その他の症状
奇声をあげたり、こぶしを握り、顔も真っ赤にして手足に力を入れるしぐさをします。これは「疳(かん)の虫」で、一時的なことでしょうか。精神的にどこか悪いのでしょうか?
最近になり「キーキー」と奇声をあげたり、こぶしを握り、顔も真っ赤にして、手足にも力を入れるしぐさを瞬間的にします。白目をむいたりすることもないので「てんかん」や病気ではないと言われました。これは「疳(かん)の虫」で、一時的なことなのでしょうか? このままだと心配ですが、精神的にどこか悪いのでしょうか?
一時的な精神的な緊張のようですが、一度小児科を受診してみてください。
赤ちゃんは自分の意思を思うように表すことができませんので、いやなことがあったり、精神的に緊張すると、奇声をあげたり、手足を突っ張らせたり、ばたつかせたりします。昔から「疳の虫」などと言われています。これは発達段階のものですので、心配はありません。その都度優しく接してあげてください。
おなかが痛かったり、頭が痛かったりしても急に顔を赤くして奇声をあげたりすることがありますが、この場合はすぐによくなることはありませんのでご相談とは異なるようです。
ただ、赤ちゃんの場合は「けいれん」の発作とこのような精神的な緊張の動作との区別がつきにくいことがあります。白目をむくこともないということですので、けいれんではないと思われますが、これだけで判断することはできません。瞬間的な発作ということでもありますので、発作の可能性も否定はできません。
またまれですが、この時期のとくに女の赤ちゃんが、偶然に経験した陰部の刺激で、これを自分から繰り返すことがあります。(マスターベーション※)で顔を真っ赤にして手足を緊張させていることがあり、しばしばけいれんと間違われることがあります。
いずれにしても一度、小児科を受診して相談してみてください。判別が難しいときは脳波の検査をすることもあります。
小児科を受診する場合、お子さんの動作を「ビデオ」にとっておいて、それを見せていただけるとより正確な判断ができます。
※編集部より:何らかのきっかけで陰部に刺激が与えられると、その後自ら刺激を求めるようになりますが、珍しいことではなく、小さなお子さんにも見られる行動です。通常、大きくなるまで続かず自然に治っていきます。