二瓶 健次 先生

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3歳1ヵ月
寄せられたご相談

いとこが足の関節の痛みを訴え、「ペルテス」と診断されました。「ペルテス」は元気な男の子に発症しやすいと聞きましたが、うちの子も右ひざ裏が痛むと言います。専門医にかかる方がいいでしょうか。

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最近、2歳年上のいとこの男の子が足の関節の痛みを訴え、専門医に「ペルテス」と診断されました。わが子も右ひざ裏が痛むと最近訴えるようになりました。
聞くところによると「ペルテス」は元気な男の子に発症しやすいとか。もしかしてうちの子も、と気になります。専門医にかかる方がいいのでしょうか? 様子を見ても大丈夫なのでしょうか?

先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生

ペルテス病はまれな病気ですが、3〜13歳くらい(5〜8歳が最も多い)の男の子に多く見られます。股関節(こかんせつ)、大腿部(だいたいぶ)、ひざの痛みや歩くときのびっこが続くようならば、整形外科などの専門医を受診してください。

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ペルテス病は10万人に数人とまれな病気ですが、3〜13歳くらい(5〜8歳が最も多い)の男の子に多く見られます。
股関節の大腿骨の頭の部分が原因不明の血行障害を起こし骨頭が壊死(えし:壊れていく)を起こす病気で、大腿部、股関節、ひざなどに痛みを訴えたり、歩くときにびっこをひいたりします。

この時期の子どもはしばしば足の痛みを訴えることがあります。
運動をしたための筋肉痛であったり、股(また)のリンパ腺がはれていたり、股関節や大腿骨など炎症、成長痛といわれる足の骨(骨膜)の痛みであったり、ときには精神的なことでも(甘えなど)痛みを訴えたりします。
しかし、幼児期の子どもは痛みの訴えが正確ではなく漠然としていることが多いですので、症状や訴えだけで診断することは危険です。

診断は専門の医師の診察と大腿部のレントゲン写真、MRI検査などにより確定します。
ペルテス病は年齢が小さいときの発病では経過はよいとされていますが、早期の適切な処置が必要ですので、痛みや跛行(びっこ)などが続くようならば、整形外科など専門医を受診してください。

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。