-
総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - その他の症状
おちんちんを引っ張ると痛がり、「真性包茎」と言われました。大人になる前に処置する方法はありますか?
1歳8ヵ月になった男の子ですが、おちんちんを引っ張ると痛がるので病院で相談したところ「真性包茎」と言われました。心配だったので泌尿器科にも行きましたが、今はそのままにして、炎症を起こしたときに考えましょうと言われました。
先日2歳2ヵ月の子のおちんちんを引っ張ったらスルッとむけて亀頭(きとう)が出たのですが、2歳を過ぎると自然にそうなるのでしょうか? お風呂では引っ張って洗っているのですが、そうした中でもむけてくることはないのでしょうか? 大人になる前に処置する方法はありますか?
これまでに亀頭の部分の炎症(亀頭包皮炎)を起こしていないようですので、もう少し様子を見てください。
おちんちんの先の皮がかぶって、亀頭が見えない状態を「包茎」と言います。新生児期はすべての男の子は「包茎」です。包茎には仮性包茎と真性包茎があります。
仮性包茎というのは、皮を手前に引っ張ると楽に亀頭が出てくる場合です。この場合は特に問題はありません。幼児、学童と成長するに従い、包茎は少なくなり、思春期ではさらに少なくなります。
真性包茎は、ある程度引っ張っても痛がって亀頭が露出しない場合のことを言います。この場合あまり力を入れて引っ張りますと、亀頭が現れますが、元に戻りにくくなる場合があります。これは陥頓(かんとん)包茎という状態で、皮を元に戻してあげる必要があります。うまくいかなければ、泌尿器科を受診して早急に元に戻した方がいいでしょう。
真性包茎の場合で、
(1)強い包茎(包皮先が狭くて)でおしっこを出すのが困難
(2)亀頭包皮炎を繰り返す
(3)包皮炎が原因で膀胱炎(ぼうこうえん)などを起こす
(4)陥頓包茎を起こしたことがある
のような場合は、外科的な処置が考えられます。外科的な処置とは包皮を広げて、短くして亀頭が出やすいようにする手術です。
なお、亀頭包皮炎の場合、おちんちんの先が赤くなり、ときにはれることもあり、本人はその部分をかゆがったり痛がったりします。このような場合は、泌尿器科を受診してください。予防のために、お風呂に入ったときなどに、亀頭を露出させて洗ってあげてください。
このお子さんの場合は、真性包茎と言われているようですが炎症も起こしていないようですので、3、4歳くらいまでもう少し様子を見られてはいかがでしょうか。
最近、ステロイドの入った軟膏を塗布して、亀頭を露出させることを繰り返すことで、改善されることがあると言われています。小児科や泌尿器科で指導して貰って下さい。