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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
乾燥肌2歳10ヵ月
寄せられたご相談
冬はどうして肌が乾燥するのですか。
暖かい季節にはしっとりしていて、さわるのが気持ちいい子どものほっぺたが、冬になるとすごく荒れてカサカサになります。
どうして冬はこんなに肌が乾燥するのでしょうか。
先生からのアドバイス
末松 隆子 先生
冬に皮膚が乾燥しやすいのは、乾燥した環境の中で皮膚中の水分は出ていく一方で、角質細胞間脂質や天然保湿因子だけでは皮膚内の水分を保持しにくくなるからです。
人間の皮膚は、皮膚の外側から「表皮、真皮、皮下組織」の3層構造になっています。
表皮の一番外側に「角層」という組織があり、その中に「角質細胞」が敷き詰められています。
角質細胞の間は「セラミド」を主成分とする「角質細胞間脂質」により満たされていて、これが水分を保つ働きと、外界からの刺激をブロックする働きをしています。水分を引き寄せる力をもつ「天然保湿因子」という成分も存在しています。
そして、これらにふたをするようにして存在しているのが「皮脂膜」です。
大人の乾燥肌とは、「寒い冬に皮下の血流量が減少し、血液から原料を得る皮脂やセラミドの分泌量が減った結果、皮脂膜のふたが壊れた状態になり、水分がますます出ていく状態」を言います。子供は大人より皮脂の分泌が少なく、角層も薄いので乾燥肌になりやすいのです。
冬に皮膚が乾燥しやすいのは、乾燥した空気などの環境の中で、皮膚中の水分は出ていく一方となり、角質細胞間脂質や天然保湿因子だけでは皮膚内に水分を保持しにくくなるからです。