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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
顔に湿疹(しっしん)がありますが、紫外線が気になるので日焼け止めを使用したいのですが大丈夫でしょうか。
生後2週間くらいから顔に湿疹(しっしん)が現れ、1ヵ月健診のとき、顔の湿疹を大人のニキビのようなものと言われたのですが、現在も治りません。
紫外線が気になるので、日焼け止めを使用したいのですが、使用しても大丈夫でしょうか?
新生児ざそう(にきび)と思われます。湿疹がある部位に、日焼け止めクリームを塗ることは、刺激になり悪化しますので、やめた方がよいでしょう。また、生後2ヵ月ではまだ早すぎます。ベビー用でも6ヵ月以降に、湿疹が全くない状態の時だけ塗りましょう。
生後2週間〜1ヵ月ごろに現れる、額、ほお、あごなどの赤いにきびのようなブツブツは、新生児ざそうと言って、多くの新生児に見られます。
生理的現象のひとつと言ってもよく、皮膚病ではありません。新生児期に一過性に多くなる性ホルモンの影響で、生後すぐから1〜2ヵ月まで、一時的に皮脂腺(ひしせん:毛穴から出る皮膚の脂を作る腺)が活発となり、思春期と同じように皮脂をたくさん作るため、にきびができやすくなります。
特に薬を塗るような治療は必要なく、皮膚を常に清潔に保ち、石鹸(せっけん)できれいに洗うスキンケアだけで、1〜2ヵ月で自然に治るのが普通です。
しかし、紫外線が気になるからといって、このような湿疹のある部位に日焼け止めクリームを塗ることは、刺激になり、ますます湿疹を悪化させます。
新生児ざそうに限らず赤みやブツブツなど、少しでも皮膚に異常がある場合には、日焼け止めクリームは塗らない方がいいでしょう。
また、たとえ顔に何も出ていなくても生後2ヵ月という早い時期から日焼け止めクリームを塗るのもお勧めできません。まだこの時期は皮膚のバリア機能がとても弱いため、かぶれやすくトラブルを起こすもとになるかもしれません。
日焼け止めクリームを塗るのは、せいぜい早くても6ヵ月、できれば1歳過ぎてからの方がよいでしょう。
それまでの紫外線対策は、帽子や、長そで、長ズボン、おうちのかたの日傘やベビーカーのほろなどで直射日光を避けるようにしてください。それでも反射光などが気になるほどの、夏の強い日差しのときには、午前10時〜午後2時くらいの紫外線が強い時間帯の外出はできるだけ避けるようにしましょう。