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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
アトピー性湿疹(しっしん)と言われ、まぶたの上を激しくかいてしまいます。アレルギー性結膜炎の目薬を処方されたのですが、つけるべきなのでしょうか。
アトピー性湿疹(しっしん)と言われて2年目、最近は特に冬場の乾燥でかきむしってしまい、あごや目のまわりからも血を出す始末です。
特にまぶたの上などを激しくかいてしまうのですが、ステロイドを塗るのも難しいので、お医者さんからは目薬が処方されました。しかし目の中が赤いわけでもないので使っていません。
アレルギー性結膜炎の薬とわかっていてもやはりつけるべきなのでしょうか?
点眼薬ではアトピー性皮膚炎の治療はできません。きちんと皮膚の治療を行ったうえで、必要であれば眼科医に点眼薬を処方してもらいましょう。
アトピー性皮膚炎のお子さんで目の周囲(まぶたなど)に湿疹ができて、かきむしっているかたはたくさんいらっしゃいます。
ステロイド外用剤を塗らないように指導される医師もあるようですが、ステロイドを塗らずに放置すると、白内障や網膜剥離(はくり)などの合併症を併発する確率が高くなり、かえって危険です。
ステロイド外用剤は顔はもちろん目の周囲に塗っても大丈夫です。
ただし、毎日漫然と塗り続けることは緑内障になる危険性がありますので自己流で行うことは避けなければなりません。
アトピー性皮膚炎の治療に習熟した医師の指導の下で使用すれば、副作用に陥ることなく皮膚の状態がよくなり、ステロイドをやめていくことも可能です。
まずは外用薬の治療で顔(特に目の周囲)をきれいにして、それでも目をかゆがるようならアレルギー性結膜炎の可能性がありますから点眼薬を使うのがよいでしょう。
いずれにしても、顔にアトピー性皮膚炎があるお子さんは目の合併症を起こしていることがありますので、眼科の先生の診察を受け、点眼薬を処方してもらった方がよいと思われます。
繰り返しになりますが、点眼薬ではアトピー性皮膚炎を治療することはできませんので、顔の皮膚の治療をきちんと行うことが大切です。