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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
水いぼが増えていて自然治癒と言われたが、どんどん増えるのが不安。
水いぼが日々増えています(首、肩)。小児科に行ったところ、自然治癒と言われましたが、どんどん増えるのが不安です。皮膚科に行けば、切ってくれると聞きました(子どもがかわいそうで見ていられないとの話も聞きましたが)。感染の可能性もあるから、プールも入れません。かわいそうでも、皮膚科で切除していただくべきなのでしょうか? あまり小さいいぼだと駄目とも聞きましたが…。
水いぼは乳幼児期にうつりやすい病気ですがまだ特効薬がありません。まず皮膚科にてご相談されることをおすすめします。
水いぼは、正式な病名を伝染性軟属腫(なんぞくしゅ)と言い、軟属腫ウイルスが皮膚に感染して起こります。ヒトからヒトへうつる病気ですが、大人にはうつりにくく、乳幼児期が一番です。皮膚がかさかさしていたり、とくに湿疹(しっしん)のある子どもさんに、特にうつりやすい傾向があります。
最初は、小さくてよくわかりませんが、電灯の下で見ると光って見えます。
潜伏期があるのですが、気づいたときには何十個にも増えていることがよくあります。これがあっても体への影響はありませんが、少しかゆいのでかいてしまうことと、どんどん増えて、まわりの子にうつすのが問題です。
さて、治療ですが、まだ特効薬がありません。飲み薬も塗り薬もありません。小児科の先生の言われた自然治癒は確かにあることなのです。
でも、ウイルスに対する抗体が、体の中に作られるときに治ると言えるため、6ヵ月〜2年くらいかかることになります。
ですから、増えていく一方のときには、やはり治療をした方がよいでしょうね。
治療は、それぞれの先生で工夫されていると思います。皮膚を切るのではなくて、いぼはやわらかいので、ピンセットでつまむと、中のウイルスの入っている白い固まりが取り出せるのです。
ですから小さい赤ちゃんにもできますし、効果は一番早いわけです。
ただし、いぼと一緒に皮膚もつまむので、血も出ますし、当然痛いので、10個以上になると泣いて暴れる子どもさんを押さえてつまむようになってしまいます。こうなるとお子さんは気の毒ですし、取る方のドクターもなかなか大変です。
そこで、例えば麻酔用のシールを貼付して摘除したり、あるいは、いぼをカリカリに枯らせていくような薬を塗る治療をすることがあります。近くの皮膚科にまずご相談ください。