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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
皮膚について2歳2ヵ月
寄せられたご相談
毛孔性角化症と診断されましたが、これはどのようなものか、今後どのようになるのかなど教えてください。
顔や腕に細かいプツプツができていて先日皮膚科で毛孔性角化症ではないか、と診断されました。
本人に自覚症状はありませんが毛孔性角化症とはどのようなものか、今後どのようになるのか、または治療方法があるのかなど教えてください。
先生からのアドバイス
馬場 直子 先生
毛孔性角化症とは、毛穴の入り口のところに角質層が詰まり、白っぽい丘疹(きゅうしん)ができる病気です。遺伝的な体質ででき、年をとるとたいてい自然治癒します。冬の乾燥期に目立つので、尿素入りの軟膏(なんこう)などで保湿します。
毛孔性角化症(毛孔性苔癬(たいせん)というのが正式な病名です)というのは、遺伝的な体質で、毛穴に角質層が詰まって堆積し、白っぽい小さな隆起がたくさんできる皮膚病です。
主に、耳の前から下あごにかけての顔と、上腕の外側、太ももなどに無数にできます。
遺伝的な体質によるので、両親のどちらかに若いころ同じような症状があったはずですが、年齢を重ねるうちに次第に自然治癒します。早い人では1〜2歳ごろから出始めますが、普通は小学生ころから現れ、思春期ごろがピークで、30歳ころから次第になくなってきます。
かゆみ、痛みなどの自覚症状はほとんどありませんが、冬に乾燥すると白いぼつぼつが余計に目立ち、多少かゆみを訴える場合もあります。
対症療法として、尿素入りの保湿クリームなどを塗っておくと、目立ちにくくなり、かゆみもなくなります。冬場だけでも、お風呂上がりに保湿剤を塗る習慣をつけるとよいでしょう。
年齢とともにやがてなくなる予後のよい皮膚病です。気楽に考えてうまく付き合っていきましょう。