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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
「とびひ」とはどんな病気ですか。見た目は湿疹と違うのでしょうか。どんな症状になるのかよくわからないので教えてください。
うちの子は軽いアトピー性皮膚炎です。かきすぎると「とびひ」になりやすいと聞きましたが、「とびひ」とはどんな病気ですか。
どんな症状かイメージがわかないのですが、見た目は湿疹(しっしん)と違うのでしょうか。教えてください。
とびひの症状の目安は、「水膨れの大きいものがたくさんできている」と「皮膚がジュクジュクして、黄色いうみが出ている」というふたつです。とびひは一気に広がるので、早めに小児科または皮膚科を受診しましょう。
「とびひ」とは、虫刺されや湿疹、あせも、アトピー性皮膚炎などでかき壊してできた小さな傷や擦り傷などに、黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌などが入り込み、繁殖する皮膚感染症です。
これらの菌は健康な皮膚やのど、鼻などにも常在することがありますが、傷の部分はバリア機能が壊れている上、水分や栄養分が豊富なため、菌が増えやすいのです。
とびひの症状の目安は、「水膨れの大きいものがたくさんできている」と「皮膚がジュクジュクして、黄色いうみが出ている」というふたつです。
水膨れの中には菌と毒素がたくさん存在するため、これが破れると黄色いうみが出ると同時に、菌はあっと言う間に全身に広がります。
通常とびひは1日で一気に広がるので、「とびひにかかったかも」と思ったら、早めに小児科または皮膚科を受診しましょう。
細菌感染なので、治療は抗生物質の塗り薬と飲み薬で行います。水膨れやジュクジュクした箇所から菌が飛ばないよう、滅菌ガーゼなどでカバーし、ほかの人にうつさないよう注意しましょう。
刺激を与えない程度のシャワーで、菌を洗い流すとよいでしょう。
とびひを予防するためには、手と皮膚を清潔にすることです。擦り傷ができたら傷口をよく洗い、ハイドロコロイド救急絆創膏(ばんそうこう)などで保護して治します。
虫刺されは、かき壊してしまうことのないようかゆみを抑える処置をし、アトピー性皮膚炎では日頃から、ステロイド軟膏や保湿剤を使い皮膚を良い状態に保つよう心がけましょう。