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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
あざ・しみ2歳
寄せられたご相談
生まれつき背中と胸に異所性蒙古斑(もうこはん)があり、治療をするかどうかで迷っています。
生まれつき背中と胸に異所性蒙古斑(もうこはん)があり、治療をするかどうするかで迷っています。かかりつけの小児科の先生は範囲が広く、色も濃いので治療は早ければ早いほどよいと言っているのですが、実際はどうなのでしょうか。消えることはないのでしょうか?
先生からのアドバイス
馬場 直子 先生
おしり以外の部位にある異所性蒙古斑は、色の濃いものは消えません。なるべく早くレーザー治療をすることをおすすめします。
おしり(仙骨部)の青いあざは蒙古斑としてよく知られていますね。日本人の赤ちゃんの98%以上にあると言われています。
しかし、おしり以外の部位にも、例えば背中や胸、腕や手首、太ももや足などにも、蒙古斑と同じような青いあざが生まれつき見られることがときどきあり、これらをおしりの蒙古斑と区別するために「異所性蒙古斑」と呼んでいます。
普通、蒙古斑は年齢とともに消えていくものと思われており、あまり気にすることはありません。しかし、おしりの蒙古斑も異所性蒙古斑も、色の濃いものは必ずしも消えることはなく、少しくらいは薄くなるものの、大人になるまで残っている割合は、ある健康診断での調査によると、一般人の4%ということです。
つまり、日本人の4%くらいの人の体のどこかしらの部位に、蒙古斑が残っているということです。その場合、どこの部位にあるか、どれくらいの濃さ、大きさかが美容的に問題になってくると思います。
お子さんの蒙古斑が、顔や腕などの目立つ部位にあったり、胸や背中などふだんは隠れる部位でも色が濃かったり、面積が広い場合は、やはりレーザー治療をして薄くしてあげた方がよいと思われます。
レーザー治療は、皮膚がまだ薄く日焼けもしていない小さいときほど効き目がいいので、なるべく早めにレーザー治療の経験が豊富な、専門の皮膚科または形成外科の先生に相談してみるとよいでしょう。