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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
冷たい風に当たったり、水にさわってふかないでいるとブツブツが出ます。大きくなると治るのでしょうか。
冷たい風に当たったり、水にさわってふかないでいるとブツブツが出ます。かかりつけの小児科では寒冷じんましんだろうと言われ、夏の間はプールに入れたいだろうからと薬を処方されて飲んでいました。
大きくなると治ることが多いと言われましたが本当でしょうか? 冬は外出すると露出している顔などがブツブツになってかわいそうです。
寒冷じんましんは、自律神経とかかわりがあるため、体質と言えますが、大きくなって自律神経の機能がよくなると、治ることもあります。
寒冷じんましんとは、冷たい空気にふれたり、冷たい水にさわったりして、皮膚が寒いと感じたときに、自律神経を介して過剰なアレルギー反応を引き起こし、血管が拡張してまわりの組織に浮腫(ふしゅ)を起こし、皮膚が少し膨らんだブツブツをたくさん生じる皮膚病です。
普通のじんましんと違い、とても細かいブツブツが出るのが特徴です。
冬の朝、起きたとき布団から出て急に寒く感じたとき、温かい室内から寒い外へ出たとき、冷たい水で手や顔を洗ったとき、また、夏でもプールや冷たいシャワーを浴びたときや、冷房の効いた涼しい部屋に入ったときなど、温度差を感じると体の露出している部位、主に腕や脚、顔などに出ます。
予防するには、なるべく急に温度差を感じるような環境は避けること、朝は起きる前に部屋を少し温めておくこと、外出時には温かい服装で手袋や帽子も着用して露出する部位を少なくするなどの工夫で、少しでも出る回数や程度を軽くすることはできます。
しかし、そのような注意をしていてもひどく出てしまって、かゆくてつらい場合はやはり薬で抑えることになります。
夏にプールへ入りたい場合や、冬に寒くなって頻繁に出て困る場合には、しばらく薬で抑えておく方がよいでしょう。
思春期ごろからや、大人になってから寒冷じんましんになる人もいますが、逆に子どものころにあっても、自律神経機能がしっかりしてくると治ってくる場合もあります。
皮膚科では、寒冷じんましんに対して、抗ヒスタミン薬とは別の作用の、自律神経調整薬のようなものを試してみることもあります。
一応、じんましんは皮膚科が中心となって治療する分野なので、治りにくいと思ったら一度皮膚科を受診して、相談されてみるのもいいでしょう。