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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
帯状疱疹(たいじょうほうしん)と診断されましたが、遺伝が原因でしょうか? それともストレスからでしょうか。また帯状疱疹は繰り返すのでしょうか。
1ヵ月ほど前におなかの辺りをかゆがり、数日後左わき腹に湿疹(しっしん)を発見しました。
かゆがったのは、そのとき一度きりで、湿疹を発見してからも本人に聞いても痛がったりかゆがったりしないので様子を見ていました。湿疹は、全体的に乾燥ぎみで赤みがあり、徐々に水疱(すいほう)ができたように感じます。小児科を受診したところ、帯状疱疹ではないかと言われ、軟膏(なんこう)を処方され、湿疹はよくなってきたように思います。
私自身も帯状疱疹を経験しており、遺伝したのでしょうか? それとも、よく原因不明の鼻血(血液検査は異常なし)も出るのでストレスからきているのではと思っています。帯状疱疹は繰り返す可能性があると言われましたが、再発を防ぐ為に気をつけることはありますか?
帯状疱疹は遺伝による病気ではありません。体調が悪かったり、免疫能が低下しているようなときに再発する傾向があります。
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルスの仲間)というウイルスにより起こります。
最初に感染するのは多くは子どものころで、水痘(みずぼうそう)になります。みずぼうそうは、体や手足に水疱を伴ったかゆみのある発疹が現れるのが特徴です。通常1〜2週間で発疹はかさぶたとなって治まってきます。しかしこのウイルスはその後、知覚神経節という痛みの感覚を支配する神経の元になっているところにひそんでしまう傾向があります。
通常は症状を示しませんが、体調を崩したとき、風邪などを引いたとき、精神的ストレスを伴うとき、免疫能が低下したときなどに知覚神経に沿って症状が再発することがあります。通常、神経に沿って起こりますので、水疱を伴った発疹が連続して並ぶように見られるのが特徴で、痛みやかゆみを伴います。これを帯状疱疹といます。遺伝する病気ではありませんが、水泡から他の人に感染します。
幼児でもまれにありますが、10〜20代、40歳以降に多く見られます。2〜3週間で自然に治る傾向がありますが、このウイルスに効果がある抗ウイルス剤や、塗り薬で治療する場合があります。
帯状疱疹は感染症であり、遺伝する病気ではありません。予防は体調を整えて、ストレスも少なく健康的な生活をすることです。