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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
口内炎1歳9ヵ月
寄せられたご相談
歯が口の中であたるのか、ほおの内側に口内炎のようなものができました。
1歳9ヵ月になる男の子です。口腔(こうくう)内についてうかがいます。
1歳7ヵ月まで上下4本ずつの歯のみでしたが、1歳8ヵ月になって上下8本ずつにそろいました。そのころから歯が口の中であたるのか、左のほおの内側(犬歯あたり)に傷ができ口内炎のような盛り上がりがあります。このまま様子を見ていて大丈夫でしょうか?
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
上下の奥歯が生えたばかりは、上下間にすき間があり、そこにほおの粘膜が入り込み、膨らみ、それをときにかんでしまいます。きちんと生えそろえば自然に治ります。
歯が生える順は、上下前歯4本ずつの次に、1本飛ばして奥歯が先に出ます(第一乳臼歯:にゅうきゅうしという)。そして生えたばかりの歯は、背が低く上下の歯の間にすき間があります。
そこへほおの粘膜や、ときには舌が入り込み、かんで出血することがあります。特にこの年齢まで哺乳(ほにゅう)をしていたりすると、強く吸い、上下の歯ぐきの間にほおの粘膜が入り込み、膨らみとして見られます。
上下の歯がぴったりとかみ合い、そこにすき間がなくなれば、ほおの粘膜は入り込めず、自然に膨らみもなくなり、かまなくなります。このまま様子を見ていてよいでしょう。
また、口内炎のような盛り上がりとありますが、ちょうどほおの中央辺りには耳下腺(じかせん)乳頭と呼ばれる唾液(だえき)の出口があり、それは膨らんでいます。
左右対称にありますので、反対側のほおの内側も見て、同じようであれば耳下腺の排泄口で心配することはありません。