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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 皮膚に関すること
虫に刺されたあとをいじっていたら茶色くかたくなり、盛り上がってきて毛も生えてきました。
1ヵ月半くらい前に、太ももを虫(蚊?)に刺されてしまいました。
いまだにかゆいのか、たまにいじっているところを見かけます。そのせいでしょうか、その虫刺され部分が茶色くかたくなり、いまだに刺されたときのように盛り上がっています。周囲には毛が生えてきました。どのように対処したらよいでしょうか?
今は、とにかくかかないようにと、かゆみ止めパッチやばんそうこうをつけるようにしています。
虫刺されを長くかき続けていると、かたくて褐色の盛り上がった状態になります。早めに皮膚科を受診し、医師の指示に従って治療するとよいでしょう。
昆虫の活動が盛んな夏の季節に、日中の強い日差しを避けて夕方に公園など戸外で遊ぶと、蚊、ブヨ、蜂(はち)などに刺される機会も多くなります。
蚊に刺されただけでも、強く引っかき続けていると、ジクジクして「とびひ」になったり、あるいはかたく茶色いしこりになっていつまでも治らないことがあります。このような、かたくて色素沈着した少し盛り上がった丘疹(きゅうしん)のことを、痒疹(ようしん)と言います。
痒疹になると、いつまでもかゆみが取れず長くかき続け、さらにかたいしこりとなるといった悪循環に陥り、1年以上治らないことさえあります。
皮膚科を受診して、医師の指示に従い、ステロイド軟膏(なんこう)を塗ったり、その上に亜鉛華軟膏を延ばしたリント布(またはボチシート)をはるなどして、かくことができないように完全に覆うのがよいと思われます。あるいは、透明なステロイドが入ったテープをはるのも、簡便な方法です。
虫刺されに対して、痒みを鎮め炎症を抑えるのに、ステロイド外用薬は有効です。
ご相談には、周囲に毛が生えてきているとありましたが、ステロイドを長くつけていると、そこだけ少し毛が生えてくることがありますが、特に問題はありません。しかし、なるべくなら周囲の正常な皮膚にはあまり塗らないように、気をつけながら塗りましょう。毛が生えてくるのは、一時的な局所的な副作用で、ステロイドを塗るのをやめれば、またもとにもどります。
早めに皮膚科を受診し、きちんと治療した方がよいでしょう。