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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 耳・鼻・のどに関すること
カ行がタ行に、ラ行がヤ行に聞こえます。検診で、耳に異常があり、鼓膜は正常だが、ぼーっと聞こえているのだと言われました。うまく発音できないのは耳に何か原因があるのでしょうか?
カ行がタ行に、ラ行がヤ行に聞こえます。検診で、耳に異常があり、耳鼻科に行きましたが、鼓膜は正常だけど、ぼーっと聞こえていると言われました。うまく発音できないのは、耳に何か原因があるのでしょうか。来年から幼稚園なので、からかわれないか心配です。
成長とともに改善する可能性もありますが、検診や耳鼻科で指摘されているのならば、改めて専門施設での診察と聴力の精密検査を受けられることが望ましいと考えます。
子どもは成長とともに正確な言葉の発音を覚えていきますので、小さいお子さんがきちんとしゃべれなくても、極端な場合を除けばあまり心配する必要はないと考えられます。通常、6歳までには、ほぼ正確な言葉の発音を覚えるのですが、サ行やラ行の発音は最後までうまくできないことが多いと言われています。ご相談のお子さんはまだ4歳3ヵ月ですので、多少の発音の乱れは、成長とともに改善する可能性が考えられます。
しかしながら、聴力に問題があるなど、発音の乱れを生じる何らかの要因が存在する場合には、いくら成長を待っていても改善が得られることは期待できません。
検診ではどのような異常を指摘されたのでしょうか? また、耳鼻科で言われた「ぼーっと聞こえている」というのは、軽度の難聴があるという意味だったのでしょうか? 高度の難聴があれば、言葉そのものが出てこなくなり、コミュニケーションの障害を生じることになりますが、中等度から軽度の難聴の場合、言葉の発音の乱れが主たる症状となる可能性が高いと考えられます。
その場合、難聴の程度に応じて、言語聴覚士などの専門家による構音の訓練を受けたり、場合によっては補聴器の装用も考慮する必要があるかも知れません。また、難聴以外の原因があれば、それぞれの要因に応じた対策を講じる必要もあるでしょう。
耳鼻科でどのような形式での聴力検査が行われたか不明ですが、一般の耳鼻咽喉(いんこう)科では小さなお子さんの精密な聴力検査は困難な場合もありますので、一度小児の専門施設等の耳鼻咽喉科で聴力の精密検査を受けられるとともに、難聴以外で言葉の乱れの要因となる異常の有無についてもご相談なさるのがよいのではと考えます。