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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 耳・鼻・のどに関すること
以前外耳炎にかかり、治ったと思ったのですが、また最近耳をかくようになり、綿棒にも黄色いものがつきます。
6ヵ月になる男の子ですが4ヵ月のとき耳をしきりにかくし、お風呂上がりに耳が臭うので耳鼻科に行ったところ、外耳炎と言われました。また最近治ったはずの耳をよくかきます。臭いはまったくないのですがたまに綿棒で掃除をすると黄色いものがつきます。眠くなったらかくような気がしますし機嫌もいいのですが、綿棒に黄色いものがつくのは、また外耳炎にかかってしまったのでしょうか?
単なる耳あかの可能性と、湿疹(しっしん)や炎症による耳漏(じろう)の、両方の可能性が考えられます。
綿棒につく黄色いものは、単なる耳あかである可能性と、外耳道湿疹、外耳炎あるいは中耳炎による耳漏の可能性の両方が考えられます。
ふだんの耳あかはどのような状態でしょうか?
体質により、乾燥した耳あかのかたと、湿った耳あかのかたがいらっしゃいますが、ご相談のお子さんは、痛みや不機嫌、発熱等の炎症を疑わせる症状がないようですので、もともと湿った耳あかであるならば、今回のご相談も単に耳あかが付着しただけと考えてかまわないでしょう。
ただ、湿った耳あかは、皮膚に対する刺激が強く、外耳道の湿疹や炎症を起こしやすい傾向があります。お子さんは耳をかゆがっている様子があるようですので、ひょっとしたら軽い湿疹程度は生じている可能性があるかもしれません。
このようなお子さんでは、定期的な耳掃除等の日常のケアが重要ですが、一方で、強く力を入れて掃除をしてしまうと、外耳道の皮膚を傷つけて、湿疹や炎症を引き起こす原因ともなりますので、注意が必要です。
また、お子さんが、もともと乾燥した耳あかで、綿棒に付着する黄色いものの量が多いようであれば、湿疹や炎症による耳漏の可能性が疑われますので、耳鼻咽喉(いんこう)科を受診した方が安心でしょう。
症状を自分で訴えることができないお子さんでは、周囲のかたが、ふだんのお子さんの状態を、今回の例で言うならふだんの耳あかの状態を、しっかり把握しておくことが必要です。