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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 予防接種
予防接種0歳6ヵ月
寄せられたご相談
予防接種はなぜ必要なのですか。必須(ひっす)のものと任意のものの違いは何ですか?
予防接種の案内がきています。必ず受けなくてはいけないものが多く、小さなうちからこんなにたくさん受ける必要があるのかなと疑問です。
予防接種はなぜ必要なのでしょうか。また、必ず受けなくてはいけないものと、任意のものとでは何が違うのでしょうか。
先生からのアドバイス
鈴木 博 先生
予防接種は、かかると重症になったり重い後遺症が出ることの多い感染症に対して行うものです。必須に相当する「定期接種」は公費の補助で接種でき、保護者が積極的に接種に努める必要のあるものとなっています。
予防接種は、かかってしまうと重症になってしまったり、深刻な後遺症が出ることの多い、ウイルスや細菌による感染症に対して行うものです。これらの感染症に実際にかかって無事完治すると、体にはその感染症に対する免疫が作られて、同じ病気にはかからなくなります。
しかしながら、小さなお子さんがこれらの感染症にかかると体力的にもつらく、合併症や後遺症などで重症になったり、ときによっては命を落とす危険性もあります。これらのことを考えると、予防接種を受けることは、意義のあることです。
予防接種には「定期接種」と「任意接種」があります。
「定期接種」とは、「ある年齢になったら、保護者が積極的に接種に努めなければならない」とされているものです。ある一定の間隔で接種しますので、たくさんのワクチンを接種してもとくに心配はありません。決められた期間内であれば公費の補助で接種ができて、万一事故が起きても国の救済制度が適用されます。
一方の「任意接種」は、「希望者だけが受けるもの」とされていますが、重要性は「定期接種」とかわらないものが、ほとんどです。
自費にはなりますが、薬害補償制度の対象となるため、万一健康被害が起きても制度内での救済措置が受けられます。最近は、任意接種にも接種費用の助成を行なう自治体が増えてきています。ぜひ受けておきたいものですね。