-
総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 予防接種
インフルエンザ1歳
寄せられたご相談
父親が卵アレルギー。インフルエンザの予防接種は受けて大丈夫?
インフルエンザの予防接種について相談です。
父親が卵アレルギーなのですが、子どもに予防接種を受けさせるべきかどうか迷っています。子どもには離乳食でマヨネーズを少し入れてあえたものなどを食べさせたことがありますが、大丈夫なようですが…。
先生からのアドバイス
大矢 幸弘 先生
卵の成分を含む食物を食べることができているので、基本的には予防接種を受けることが可能と考えます。どうしても心配なときには、事前にワクチン液で皮膚テストを行うことも可能です
予防接種ガイドラインによりますと、インフルエンザの予防接種に関して卵アレルギーがあるかたは接種をする際には要注意者になっております。
現行のインフルエンザワクチンには、ごく微量の卵たんぱくが含まれているからです。
しかし、明らかな鶏卵・鶏肉によるアナフィラキシー<卵成分を食べた後に顔面蒼白(そうはく)、血圧低下などの激しいアレルギー反応でショック症状を示す>の既往のない卵アレルギー児は接種可能とされています。
また、血液検査で卵白のRASTスコア<※個々のアレルゲン(例えば卵成分)に対するIgE抗体の有無と量を知る検査法。濃度を7段階に分けてスコア化し、スコアが高いとそのアレルゲンがアレルギー症状の原因になっている確率が高くなる>が5以上のかたや卵摂取でアナフィラキシーを起こした既往のあるかたは、事前に接種ワクチンによる皮膚テストを行うことが推奨されています。
ご相談のお子さんの場合はお父さんに卵アレルギーがあるようですが、お子さん自身は既に卵の成分が含まれている食物を食べて何ともなかったわけですから基本的には普通に予防接種を受けることが可能であると思われます。
どうしてもご心配なときには、事前にワクチン液で皮膚テストを行い、大丈夫であることを確認してから、インフルエンザの予防接種を受けられてはいかがでしょうか。ワクチンを受ける前に担当の小児科医と相談してください。