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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - その他のアレルギー
顔のとびひは抗生物質と塗り薬で治りましたが、今度は全身にじんましんができ、薬疹(やくしん)と診断されました。楽に寝られる方法や、皮膚を丈夫にする方法などを教えてください。
顔にとびひができ、小児科を受診し抗生物質と塗り薬を処方されました。1週間でとびひは治りましたが、今度は全身にじんましんができてしまい、夜はかゆがって親子とも眠れず困っています。
再度受診したところ、薬疹と診断され抗アレルギー薬とステロイド入り軟こうを処方されました。
保育園に通っていますが毎年夏になると皮膚病をうつされます。かゆくても子どもが楽に寝られる方法や、皮膚を丈夫にするにはどうしたらよいか教えてください。
じんましんが出るタイプの薬疹ということですが、薬をやめてもしばらく続く場合があります。きちんと処方された抗アレルギー薬を飲み、ステロイド軟こうを塗ったうえで、なおかゆみがある場合は、冷やしてあげましょう。
とびひを治すために処方された抗生物質に反応して出た、じんましん型の薬疹だと思われます。
純粋に薬疹だけでしたら、薬を飲むのをやめさえすればすぐに治るはずですが、薬がきっかけとなって誘発されたじんましんでしたら、薬をやめてもダラダラと続く場合があります。
対処法は、まず抗アレルギー薬の内服と、かゆみ止めの塗り薬ですが、それでもかゆみが治まらないときは、クーラーをしっかりかけたり、扇風機を遠くから当てたり、保冷剤や氷まくらなどで冷やしてあげるとかゆみが楽になります。
また、お風呂に入るとき、熱いお湯につかることは避け、できるだけぬるめのシャワーをさっと浴びる程度にして、最後に水に近い低い温度のお湯で体の火照りをとるようにするとかゆみが和らぎます。
皮膚を丈夫にする方法というのは特になく、なかなか一朝一夕には難しいのですが、緑黄色野菜なども好き嫌いせずに何でも食べさせるようにすること、夏は特にとびひ、水イボなどに感染しやすいので、皮膚を清潔に保ち、汗をかいたらこまめにシャワーを浴びること、お風呂のときは石鹸(せっけん)で丁寧に洗うこと、ただしこすって皮膚を傷つけないように優しくなでるような洗い方を心がけること、洗った後は皮脂も落ちているのできちんと保湿剤を塗りバリア機能を補強することなどが皮膚にとっていいことです。
乾布摩擦のようなマッサージは決して皮膚を丈夫にすることではなく、単に血行をよくするだけなので、おすすめしません。むしろ皮膚をこすりすぎることは、まだバリア機能の弱い子どもの皮膚にとっては禁物です。