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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - その他のアレルギー
アレルギーについて2歳
寄せられたご相談
アレルギー検査を受けました。「非特異的IgE」の数値の基準と、日常生活で気をつけることを教えてください。
父親にそばアレルギーがあるので、2歳児健診のときにアレルギー検査を受けました。その結果、主な食物アレルギーはありませんでしたが、「非特異的IgE」の数値が「101」と高く、アレルギー体質であると言われました。
この数値は高いものなのでしょうか。定期的にアレルギー検査を受けた方がよいのでしょうか。また日常生活で気をつけることがあるのでしょうか。
先生からのアドバイス
大矢 幸弘 先生
この数値はそれほど高い数値ではありません。可能な範囲で予防策は立てた方がよいと思われますが、定期的な検査をしたり不安に思う必要はないでしょう。
「非特異的IgE」とおっしゃるのはおそらく「総IgE」のことかと思いますが、アレルギー疾患のない2歳ごろの健常小児の場合、8割以上が100未満なので若干高いと言えるかもしれません。
ただ、現在の日本ではアレルギー体質の子どもの方が多数派なので100を超すのは珍しいことではありませんし、アトピー性皮膚炎のお子さんの中には何万という数値のかたもいます。日本に住むアレルギー体質の子どもたちは、年齢が上がるにつれてダニや花粉など吸入性抗原に対する特異的IgE抗体価が陽性になっていく場合が多いことがわかっています。
ですから、自宅で可能な環境整備を心がけていかれるとよいでしょう。
また、そばや小麦のアレルギーは大人になってから発症する人もいます。
確実な予防法はわかっていませんが、食べることよりもそば粉や小麦粉を肺や皮膚から吸収した場合の方が影響を受けるリスクが高くなりますので、そば粉を頻繁に自宅で練ったりするのは避けた方が無難です。
ただ、病気もないのに定期的にアレルギー検査を受ける必要はないでしょう。どうしても気がかりに思われるようでしたら、一度アレルギー専門医を受診されるのがよいと思います。