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総合監修:二瓶 健次 先生
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病気と予防アドバイス - その他のアレルギー
潮干狩りに出かけた直後から腕にじんましんができ始め、3週間たって赤みは薄くなりましたが、まだ消えません。
5月の連休に潮干狩りに出かけた直後から腕にじんましんができ始め、3週間たつ今でも出たり消えたりを繰り返し、腕、手の甲、足全体、顔に出ています。おしりに出ていたのは消えましたが、腕、足に出ているじんましんは赤みが薄くなってもまったく消えるということは近ごろなくなってきました。今まではまったくかゆがらなかったのに、ここ数日かゆくてたまらないようです。
病院に行っても疲れやストレスが原因と言われ、塗り薬と粉薬をもらいますがよくなる気配が見られません。
いつかは治るときがくるのでしょうか?
慢性じんましんになってきていると思われます。まずは十分な睡眠と規則正しい生活を心がけ、内服薬を忘れずにきちんと定期的に飲んでみてください。一定期間じんましんが出なくなったら、内服薬を減らします。
潮干狩りに出かけた直後からじんましんが出始めたということですから、このときは疲れや長い時間日光に当たったこと、もしくは貝やそのほかの海産物などを食べたかもしれませんし、そのような日常と違う何かをきっかけにして、出てきたじんましんだと思います。
急性じんましんでしたら、数日以内に治まってしまうのですが、それが3週間も続き、しかもかゆみが強く、消えにくくなっているということですから、じんましんが慢性化してしまったようです。
何か、じんましんを起こすきっかけ(原因)があって、そのきっかけがなくなってもじんましんの方は治まらなくなってしまって、体がじんましんの出やすい過敏な状態に変化してしまっていると考えられます。
じんましんというのは、アレルギー反応によって血液中のヒスタミンという物質が増え、そのヒスタミンの化学作用で、かゆみ、血管の拡張、浮腫(ふしゅ:むくみ)をきたすため、皮膚のあちこちが部分的にはれて盛り上がるのです。時間がたつと、自然にヒスタミンが減り、じんましんも治まるのですが、食事、入浴、運動、飲酒(大人では)などをきっかけに体が温まると、またすぐに出るということを繰り返します。
これを抑えるには、じんましんを起こしやすい状態になってしまっている体を元に戻すこと、すなわち規則正しい生活、十分な睡眠、疲れをためない、風邪をひかないなどを心がけ、食事をきちんと3食とり、間食やレトルト食品、生ものや鮮度の悪い食品は避けるなどの注意が必要です。
そのうえで、じんましんが出るときに血液中に増えるヒスタミンを中和する抗ヒスタミン薬やじんましんを出にくくする抗アレルギー薬を、規則的に時間通りきちんと内服することです。
出たときだけ飲んだり、飲むのを忘れて飲んだり飲まなかったりでは効果がありません。そうして、次第にじんましんが出なくなっても、すぐに薬をやめるのではなく、できれば1ヵ月間、まったくじんましんが出ない状態が続いてから、少しずつ薬の量を減らし、様子を見ながら数ヵ月かけて薬をやめていくようにします。