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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 手・足・つめに関すること
歩くこと1歳9ヵ月
寄せられたご相談
発達障害の特徴的な行動である「つま先立ち」をして歩くことがあります。小児科に行き、診ていただいた方がよいのでしょうか。
発達障害の特徴的な行動ということで「つま先立ち」があるという記事を見ました。娘は、つま先立ちをして歩くことがあります。そのほかの行動には当てはまりませんが心配をしています。小児科に行き診ていただいた方がよいのでしょうか。
先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生
「つま先立ち」は発達障害だけではありません。かかとを浮かせて歩く(つま先歩き)ようであれば一度小児科を受診してみてください。
脳になんらかの障害がある場合、その障害の部位や程度によって、筋肉の緊張が強くなることがあります。
軽い場合はほかには症状がはっきりせず、下肢の特に足関節が伸展する(伸びる)傾向が見られることがあります(尖足:せんそく)。そのために歩くときに足の関節が十分に曲がらずかかとが浮いた状態になり、いわゆる「つま先歩き」になります。この場合歩き始めるのが遅れたり、走ると不安定になったりします。
原因を確かめるために、症状によっては頭のCTスキャンやMRIといった検査をすることもあります。
しかし、この年齢であれば正常でもまだ歩き方が上手ではなく、何でもなくてもときにつま先歩きになることもあります。また、ご質問の「発達障害」についてのご心配ですが、「つま先歩き」は発達障害の中でも自閉症によくみられる症状ではありますが、必ずしも特徴的とはいえません。むしろ、コミュニケーションがよくないとか、強いこだわりの症状がみられるなどから判断されます。お子さんの場合はこのような症状がないようですので心配はないでしょう。
病的なものか正常範囲なのかを確かめるうえでも一度小児科を受診なさるとよいでしょう。