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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 手・足・つめに関すること
おしりを上げてはいはいできず、ずりばいしかできません。7ヵ月のときに「股関節(こかんせつ)が開きすぎている」と言われたのですが、何か問題があるでしょうか?
10ヵ月になる男の子ですが、おしりを上げてのはいはいができず、ずりばいしかできません。7ヵ月健診のときに医師から「股関節(こかんせつ)が開きすぎで、うまくはいはいができないのでしょう。10ヵ月を過ぎてもできなければもう一度診てみましょう」と言われました。
確かに足を180度以上大きく開いてお座りしたり、ほかの赤ちゃんと比較しても股関節が開いているようです。つかまり立ちやつたい歩きはするのですが、股関節が開きすぎていると何か問題があるのでしょうか?
心配はなさそうですが、医師の指示通り定期的に健診を受けて経過を見てください。
首がすわったり、お座りをしたのがいつごろでしょうか。多少の遅れがあったとしても、特に遅れはなかったのだと思います。
股関節が開きすぎると言われたようですが、生まれたときに頭からではなくお尻から生まれた場合(骨盤位)は股関節が開き気味なります。また筋肉の緊張が弱いときも、抱き上げたときにぐにゃぐにゃとした感じがしたり、お座りをさせたときなどに足を大きく開いて座ったり、二つ折りができるほどに前のめりになったりすることがあります。このような場合、股関節が開き過ぎることがあります。多くは筋肉の緊張が未発達のために起こるもので、成長とともに正常に戻ります。
はいはいでずりばいをしたり、立位や歩行の時期が少し遅れることはありますが、基本的な発達に問題はありません。必ず歩くようになります。
しかし、まれに筋肉そのものに病気があり、筋肉の緊張が著しく低下する場合があります。この場合は緊張の低下が著しく、その後の運動発達も遅れてきます。また、股関節の脱臼(だっきゅう)などがありますと股関節が開きすぎることもあります。
したがって、お子さんの場合もひとりで歩くようになるころまで、定期的に健診を受けられ、経過を見るのがよいと思われます。