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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 手・足・つめに関すること
左目の鼻側にある傷と、口の上の赤い点が目立ってきました。また、つめがへこむように平らになっていますが栄養不足でしょうか。
生後6ヵ月ころから、左目の鼻側に縦に赤く引っかいたような傷状のものと、口の上に赤い点状のものが目立ってきました。
かかりつけ医は「3歳くらいまでに薄くなるだろうし、気になるなら将来、形成外科に相談を」とのことだったのですが、先日の1歳6ヵ月健診で「もし、盛り上がってきたらすぐに病院へ」と言われ要観察と書かれました。
外見上の問題だけなら、幼稚園入園前くらいに受診するということでも大丈夫でしょうか。
それと、手指のつめがここ2、3日、何本かへこむというか、平らになっているのですが、これは何か栄養素が不足しているのでしょうか。
顔の赤い斑(はん)は、血管腫(けっかんしゅ)、特にサーモンパッチが考えられます。消えないようでしたら、まず皮膚科を受診して相談してみてください。つめの多少の変形は、幼児ではよく見られます。しばらく様子を見て大丈夫でしょう。
ご相談のお子さんの顔の赤い斑は、おそらく血管腫の一種と考えられます。目の内側と口の上という部位から、サーモンパッチ、あるいは正中部母斑と呼ばれる血管腫ではないかと思われます。
サーモンパッチは、新生児の20%近くに見られる、まぶた、額の中央、鼻、口の上などにできる、うっすらと赤みをおびたアザです。1歳過ぎごろまでに消えることが多いのですが、中には消えずに残る場合もあります。
1歳半になっても消えないようでしたら、その後も消えない可能性が高くなりますので、まずは、皮膚科を受診してください。
そして、血管腫ということでしたら、薄くするため、レーザー治療のできる病院を紹介してもらうとよいでしょう。できるだけ小さいうちに血管腫のレーザー治療を行うと、より薄くすることができます。皮膚がまだ薄くて、日焼けもしていない方が、効果が出やすいからです。
もうひとつ、つめがへこんで平らになっているということですが、いわゆるスプーンネイルと呼ばれるつめの変形だと思われます。
まだ1歳代の子どものつめは薄くて、形も定まっておらず、平らになって少し反り返ったり、多少変形したり、点状の凹みがたくさんできたりすることがあります。しかし、長い期間様子を見ていると、つめが分厚くなってくるとともに、たいてい普通のつめになってくるようです。
特に、栄養が足りないとか、何かの病気の兆候ということはないと思われますが、ご心配でしたら一度皮膚科を受診して、つめのカンジダや白癬(はくせん)などでないことを確かめておかれると安心です。