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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 手・足・つめに関すること
子どもの靴は、くるぶしまでガードするハイカットの方がいいのでしょうか。
子どもの靴の選び方を教えてください。
くるぶしまでガードするハイカットの靴の方がよいと聞きましたが、それは本当のことですか? 今の年齢ではローカットの靴は履かせない方がいいのでしょうか?
足首の保護や矯正を目的とする場合以外は、あまり難しく考えないで、お子さんに合った靴を選ぶようにしましょう。
人はサルから進化してからもずっとはだしの生活をしていました。靴を履き始めたのは人類の歴史からいえばごく最近のことです。
はだしで歩いていたころは足の裏からさまざまな情報を得ていましたし、足の裏からの刺激は脳にも刺激を与え、脳の発達に影響を及ぼしていたと考えられます。そんな昔でなくても日本でもほんの数十年前までは子どもは結構はだしで走り回っていました。それでも足の発達が悪いということはありませんでした。
むしろ最近では足の裏の土踏まずが少ない子どもが増えたとか走り方がへたになったのは、はだしの生活をしなくなったからだといって、はだしをすすめる専門家もいるくらいですので、靴の形状を過度に気にする必要はないと思われます。
もちろん、靴は足のケガを少なくするとか、足首の保護をするとか、足の筋力強化にもなるといったメリットもあります。しかし、通常の元気なお子さんであれば、ハイカットの方が優れているとか、ローカットの方が優れているといった差はあまりないと思われます。
筋肉の緊張が生まれつき弱くて、内反傾向や外反傾向になるような場合は、足首の筋力を保護するためにハイカットの靴が選択されることもあるでしょう。また、足首の関節がかたくて歩行するときにかかとが浮いてしまうような場合にも矯正の意味も含めてハイカットが用いられます。
足がすぐに大きくなるからといって、常に大きめの靴を履かせますと、靴本来の意味がなくなり、むしろ足のバランスがとりにくくて転びやすかったり、歩行がぎこちなくなったりすることがあります。
また、小さすぎるのも、足の皮膚を痛める原因にもなります。
子どもの足の負担を考えずにデザインなどだけで靴を選ばないようにしてください。