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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 手・足・つめに関すること
手足の指先の皮がむけて荒れています。
手足の指先の皮がむけて手や足が荒れています。ときどき手をなめることもありますが、足の指先の皮もむけているので心配です。
本人は痛がる様子もなく元気なのですが、このまま様子を見ていて大丈夫でしょうか?
手足の皮がむけて荒れているのでしたら、お風呂上がりに保湿クリームなどを塗りましょう。ひび割れて血が出ていたり、ブツブツや水疱(すいほう)ができていたりするのでしたら、一度皮膚科を受診してください。
まだ1〜2歳の幼児の手のひら、足の裏の皮膚は、大人のように角層が厚くなっていないのでバリア機能が弱く、ちょっとした刺激でも荒れたり皮がむけたりします。
例えば、指をなめたり、砂場や屋外遊具で遊んだり、靴を履いて歩いたり遊んだりして靴でこすれたり、そんな当たり前のようなことでも、薄くてデリケートな幼児の皮膚にはずいぶん大きな負担がかかっているのです。
このくらいの幼児の生活を一日中観察していると、何でも手でさわり、口にも手を入れ、さらに興味のひかれる場所へどこにでもチョコチョコ歩いていくので、手と足の皮膚には他の部位の皮膚に比べて、ものすごく負担がかかっているのは明らかです。ですから、歩き始めのころから2〜3年の間は、ちょっとしたことですぐに手足が荒れ、皮がむけます。
日常のスキンケアとして気をつけることは、入浴後や、外遊びから帰って、きれいに手を洗ったあとなどに、皮膚のバリア機能を補強するような保湿クリームを塗っておくとよいでしょう。
皮膚科で処方してもらってもよいですし、市販の尿素入りクリームやワセリン、保湿クリームでもよいと思います。
もうひとつ注意すべき点は、清潔にしなくてはいけないという気持ちから、手を洗いすぎるというのも、手を荒れさせる原因になっています。
もちろん、外遊びのあとは、一度清潔に洗った方がいいのですが、ごはんの前、トイレのあとなどに、必ず石鹸(せっけん)でかなり強くゴシゴシ洗わせているかたを見かけますが、洗いすぎは、ただでさえバリア機能の弱い幼児の皮膚から、大切な皮脂まで奪ってしまい、ますますバリア機能が低下して、荒れやすくなってしまいます。状況にもよりますが、見た目にさほど汚れが見えなければ、さっと洗い流すだけでよい場合もあります。
そして、洗った後はこまめに保湿クリームを塗るようにしましょう。
万一、皮がむける以外にブツブツや水疱ができていたり、切れて血が出るようなときは、皮膚科を受診してください。