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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 手・足・つめに関すること
ひざにあるほくろは大きくならず、皮膚がんではないかと心配です。
生後1ヵ月して、足のかかとにほくろができました。生まれたてはなかったように思います。その後、ほくろが大きくなり、問題ないか健診で聞きましたが、体が大きくなるにつれ、ほくろも大きくなるので心配はないと言われました。
しかし、もうひとつひざにあるほくろはあまり大きくなっている様子がないので、気になっています。染み出し、中央が盛り上がる様子などはないのですが、3mm大だった楕円がそのまま大きくなって4.5mmほどになりました。
このまま様子を見ていて大丈夫でしょうか? 皮膚がんではないかと心配しています。
いわゆるほくろは生まれてすぐにはありませんが、生後数カ月すると少しずつ出始め、次第に増えていくものです。成長とともに少しずつ大きくなるのが普通ですが、大きくならないからといって心配はありません。
生まれつきある大きな茶色や黒いあざは別として、小さなほくろは生まれてすぐにはありません。
生後1ヵ月以上たってから、最初は小さな点状で現れ、初めは急に大きくなったように思われますが、その後は少しずつ体の成長とともに次第に大きくなってくるのが普通です。
体の部位によって、皮膚の成長の早さが違うので、ほくろの成長速度も場所によって違うものです。ひざは関節部で伸び縮みするので、ひざを伸ばしたときと曲げたときとでは、大きさもかなり違って見えるはずです。
ご相談のお子さんのほくろは、このまま様子を見てよさそうです。
小さい子のほくろが、皮膚がんになることはまずありませんが、たまに若年性黒色腫(こくしょくしゅ)というのがあります。これは、突然できたほくろのようなものが急に、2〜3ヵ月で2倍以上の大きさになり、少し皮膚面より盛り上がります。色は黒とは限らず、少し赤みがかった褐色、茶色の場合もあります。
皮膚がんのように怖いものではありませんが、急激に大きくなり、自然に治ることはないので早めに手術するのが原則です。すべて切除してしまえば、再発も転移もなく心配ありません。