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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 手・足・つめに関すること
手のひらに湿疹(しっしん)ができて薬を塗っていますが、手のひらがかたくなり、手全体が赤黒くはれています。
手のひらに湿疹(しっしん)ができ、皮がめくれてきています。「手のひらのあせも」ということでステロイド外用薬を塗るように言われました。この薬は、おなかと背中に乾燥による湿疹ができたときに処方されたものですが、同じ薬でいいのでしょうか?
また、体に塗るときは、「毎日塗らないでください」とのことで、休む日を入れているのですが、手のひらの場合は、休まず毎日塗っていていいのでしょうか?
症状がよくなってきている様子はなく、手のひらがかたくなってきました。手全体が、赤黒く鈍くはれています。このまま使用していていいですか?
汗疱(かんぽう)、いわゆる汗の腺(せん)の炎症と思われます。いろいろなものにさわって遊ぶ時期でもあり、接触皮膚炎の要素もあるかもしれません。いずれにしても治療はステロイド軟膏(なんこう)でよいと思います。
1歳5ヵ月の幼児の手のひらに湿疹ができ、皮がむけてくるということは、砂遊びを始め、さまざまな遊具にふれるために生じた接触皮膚炎か、もしくは汗疱と言って手のひらや指に多くある汗の腺が炎症を起こした状態が考えられます。
いずれも最初は小さな赤いブツブツができ、かゆがり、引っかいてますます赤くなり、皮がむけてきます。
治療は、炎症とかゆみを抑えるステロイド軟膏が一番よく効きます。おなかや背中にできた乾燥性の湿疹と同じ薬で大丈夫です。
おなかや背中の皮膚は薄いので、ステロイド軟膏を塗り続けると皮膚からの吸収が多くなる恐れがあるので、少しお休みするように指導することもありますが、普通は赤みのあるうちはやめずに塗る方が早く治ります。
手のひらの皮膚は、おなかに比べてずっと厚いので吸収されにくく、また治りにくいため、とにかく治るまで塗り続けた方がよいと思います。
湿疹が治っていく過程で、さっと赤みが消えるのではなく、しばらくは赤黒い色となり、次第に茶色っぽくなり、途中で皮膚が分厚くもなり、完全に治るにはかなり時間がかかります。
特に手のひらは安静が保ちにくく、治療しながらもいろいろな刺激が加わり続けるからです。
早く治すには、ステロイド軟膏の上から亜鉛華軟膏を伸ばしたリント布をはって、ガーゼと包帯で固定するとよいのですが、子どもはすぐにとってしまったり、なめたりするのでなかなかうまくいきません。
夜、寝ている間だけでも安静をはかるために、ステロイド軟膏を塗ったあと、ミトンなどの綿の手袋をつけて寝るのもお勧めです。
気長に治るまで、ステロイド軟膏を塗って大丈夫です。