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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 食事
食事を一度口に入れてから、飲み込まずに吐き出します。また水を流すことに執着しています。思い当たるのは、わがままが始まり子どもを強く叱ったことです。
2日前くらいから、食事を吐き出すようになりました。一度口に入れてから飲み込まずに吐き出します。思い当たる節はあります。
子どもを強く叱って、私も激しく泣きわめきました。1ヵ月前からわがままが始まり、困惑していたところです。わがまま理由が、心配です。お風呂の浴槽の水を外に流すと流さないでとか、トイレにティッシュを流さないでなど、特に流すことに執着していると思うのです。
自閉症の症状ではないかと思っています。今まで何でもなかったことを、急にこんなふうに言い始めるのでしょうか?
食事の改善方法を教えてください。
お子さんが吐き出す行動に注目せず、自然にしていることが大切です。これから反抗することが増えてきます。叱って抑えつけるよりはお子さんの心をほぐすテクニックも必要です。
食事を口から吐き出すのはおそらく一時的なものと考えられます。吐き出すことがあってもまったく食べないというわけではないでしょうし、お菓子などはしっかり食べていませんか?
「どうして出すの」と注意をされることが多いと余計に反抗して出してしまうこともあり、お子さんにとっても親にとっても食事が楽しい場ではなく、ストレスになってしまいます。お子さんが吐き出してもほうっておくことがひとつの方法です。そして飲み込めたときはほめてあげること。お子さんの興味のある話など食事場面を楽しくしてあげましょう。
それでも吐き出すことが激しい場合は「食べないなら片付ける」ということをお子さんにきちんと伝え片付けてしまってください。本当におなかが空いていれば慌てて食べ始めるはずです。
急に流すことに執着するようになったのは何かきっかけがあると考えられます。トイレやお風呂の場面で流すことに関して注意をされていると、そのことにこだわるようになるお子さんもいます。
グズグズし始めたらほかのことに興味を向けさせ、気持ちの切り替えが必要です。ぎゅっと抱き締めてみたり、「ママ悲しいな」と訴えてみたり、おうちのかたの不意の行動はお子さんの心をほぐすことにもなります。
一時的な行動だけで自閉症と思い込まないでください。お友だちとかかわれない、こだわりが強い、おしゃべりしているがコミュニケーションがとれない、指示が入りにくい(言うことを聞かないこととは異なります)など別の心配がなければ神経質になることはありません。
またお子さんを叱ったあと、おうちのかたご自身が泣きわめいたとのことですが、その姿にお子さんが不安定になることがあります。
繊細なお子さんの場合は自分が大変なことをしてしまったように感じ、ときにはおうちのかたから拒絶されたように感じることもあります。こうした不安が食事や睡眠などの生活習慣に影響を及ぼすこともありますので注意なさるとよいでしょう。