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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 食事
健康管理0歳6ヵ月
寄せられたご相談
授乳中ですが、痛み止めの薬を服用しても母乳に影響はないでしょうか?
現在、離乳食1回と朝、晩の母乳と昼のミルクの混合栄養児です。最近母親が虫歯の治療を始め、痛み止めを処方されました。服用しても母乳に影響はないでしょうか?
先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生
授乳中はできるだけ薬は服用しない方がよいですが、ご相談の薬剤は頓服(とんぷく)として服用するのには問題はないでしよう。
母親が服用した薬が母乳にも分泌されることはどんな薬でも多かれ少なかれあります。しかし、その濃度は1%程度とされていますので特に心配はありません。しかし微量とはいっても、乳児には不必要に飲ませたくありませんので、お母さんにとって必要な薬で、必要な期間に限定してください。
通常、免疫抑制剤(免疫を抑える薬やがんの薬など)、抗精神薬、抗てんかん薬、ホルモン剤、鎮痛剤のアスピリンなどの特殊な薬は母乳を飲むことが制限されることがありますので、特殊な薬については主治医と相談してください。
それ以外の例えば、風邪薬、痛み止めの薬、抗生物質、おなかの薬などは通常母乳をやめる必要はありません。しかし、お母さんの薬によって母乳の味が微妙に変化して、赤ちゃんがそれを感知して飲まなくなるようなことがまれにあります。できれば、母乳への排出が少ない時期(薬を飲んで3〜4時間以降)に授乳するのがよいかもしれません。
鎮痛剤は、頓服(とんぷく:必要なときに1回だけ服用する)であれば、一時的ですので、母乳を中止する必要はありません。