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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 生活環境
海外在住で3歳から学校に通う練習のため、週1回ベビーシッターさんに預けるようになりましたが、毎回何度も吐いて大変です。こんな状態でいいのか悩んでいます。
海外在住のため、今まで誰にも子どもを預けたことがありません。
アメリカでは3歳から学校に通うのは当たり前のため、先月から週1回2時間シッターさんに預ける練習を始めました。それから毎回、私と離れることに対する不安感から何度も吐いて泣いて大変です。
こんな状態で果たして3ヵ月後に週3回3時間の学校へ通えるのかどうか。そしてこのまま吐いても預ける練習を続けていいものか悩んでいます。自家中毒という病気があることも最近知りました。もちろん通う学校は英語です。本人は英語をまったく理解していません。
おうちのかたから離れてベビーシッターさんと過ごすことが、お子さんにとっては少しストレスになっているようです。無理じいせず、むしろ子どもの中に入れてお友だちと楽しい時間をもたせてあげることが必要です。
お子さんが集団に入るときにうまく適応してくれるのかどうか心配になりますね。
子どもはおうちのかたとの十分な関係が築かれていると安心して外の世界に出て行くことができます。無理におうちのかたから離して子どもに不安を植えつけてしまうと、実際に集団に入るときに母子分離がスムーズにできないこともあります。
学校に入るための準備としてベビーシッターさんに預けるようにされたのでしょうが、お子さんにとっては少しストレスになっているようです。初めておうちのかたから離れ、そのうえ英語で何を言われているのかもわからない状況ではお子さんも不安になります。
特に神経質や怖がりなところがある場合は、不安が強く出ることがあります。何か訴えたくてもまだ十分な言語能力がある年齢ではありませんし、相手の言っていることがわからなければ意思疎通ができません。
おそらく吐くことで自分の気持ちを表しているのでしょう。今の段階では無理に人に預けるよりは十分におうちのかたとの時間をとって安心感をもたせてあげることが大切です。
そして、お友だちと遊ぶ機会を増やし、慣らしていく方がお子さんの負担は少なくなります。言葉が通じなくても子ども同士は意外にコミュニケーションがとれるものです。
学校への適応に少し時間がかかっても、お友だちがしていることにひかれて一緒に遊べたり、お子さんにとって楽しみが見つけられれば楽しい場、安心できる場になってきます。
ベビーシッターさんに預ける際に、おうちのかたと別れるときにだけ泣くのでしょうか、それともおうちのかたが迎えに行くまで泣き続けているのでしょうか。最初だけ泣いているのであれば、すぐに慣れるでしょう。
なお、自家中毒は周期性嘔吐(おうと)症ともいい、急にぐったりして腹痛や頭痛を訴え嘔吐を繰り返すもので、尿検査で診断がつけられます。
精神的なストレスによって起こることもありますのでその場合はストレスの原因を取り除いてあげることが必要となります。しかし、この年齢ではまれで学童期に多く見られます。また、小さいお子さんは泣いたり、せきをしただけでも吐くことがあります。