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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 生活環境
下の子の泣き声に非常に敏感です。
3歳5ヵ月になる女の子です。先日生まれた下の子(女の子)の泣き声に非常に敏感です。
下の子が泣いたり、シクシクすると、一緒になって泣き出したり、違う部屋に逃げたりします。下の子が生まれる前も、外出時など小さい子が近くで泣いたりしていると、おびえたり、離れたりしたがりました。下の子が静かに寝ていたりすると、何も問題はなく近づいたりするのですが、夜、授乳をしているときなど、ふたりとも泣き出したりするので、非常に大変です。
精神的な発達障害・自閉症などではないかと気になっています。
非常に敏感なお子さんのようですが、現在までの発達に問題がなければあまり心配はいりません。お子さんとのふたりの時間をつくって、スキンシップをとることを心がけるとよいでしょう。
赤ちゃんが家に登場すると赤ちゃん中心の生活になり、どのお子さんも雰囲気の変化に少しとまどいをもつものです。おうちのかたが下の赤ちゃんのお世話をしている姿を見ればやきもちをやくでしょうし、大人の注意をひきたい気持ちもあるでしょう。赤ちゃんが泣き出すと家中がその赤ちゃんをなだめようとするので、自分も泣きたくなるのは理解できます。
いわゆる「赤ちゃん返り」とまではいかなくても、赤ちゃんと同じことをして大人の注目を自分に向けさせようとすることも少なくありません。
3歳ごろになると自分より小さい子どもに興味を向けて世話をしたいという気持ちが発達してきます。
自分の妹となればなおさら興味もあり、かわいいという気持ちがあるでしょう。やきもちもあるけれど、赤ちゃんが泣いていれば飛んでいって自分であやそうとしたり、おうちのかたに伝えたり、オムツを持ってきたりとお手伝いをしようとします。
ご相談のお子さんはかなり敏感なように見受けられます。
乳児期からちょっとした物音に敏感に反応して泣いていたことはありませんでしたか?
赤ちゃんや子どもの泣き声で泣くほかにも敏感に反応するものがあるでしょうか? 自閉性障がいをもつお子さんの場合は程度にもよりますが感覚過敏があり、特定のものに敏感に反応します。
例えば雑踏のざわつきにおびえたり、子どもの泣き声やトイレの水洗音などをいやがったりすることがあります。言葉の発達や社会性の発達などに特に問題がなく、コミュニケーションがとれ、お友だちともじょうずに遊ぶことができるようでしたらご心配はいりません。
泣き声にも徐々に慣れていきますので、赤ちゃんが寝ている間に、お子さんを抱っこしてあげたり、赤ちゃんの泣き声がいやだったというお子さんの気持ちを共感してあげてください。どうして赤ちゃんが泣いているのかを話して聞かせてあげることが大切です。
しばらくはおうちのかたも大変でしょうが、お子さんがお友だちと遊ぶ時間を忘れずにつくってあげることもよいと思います。