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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 生活環境
ほぼ毎日おねしょをします。診察してもらう場合は小児科でいいのでしょうか。
もうすぐ6歳になる年長の長男が、ほぼ毎日おねしょをします。寝る前に尿パッドをつけて寝ますが、しっかりと重みを感じるくらい出ています。
祖母は起こしてトイレに行かせろと言うのですが、正直母の私が起きられませんし、子どももものすごく眠りが深いので不可能のようにも思えます。
食事の際の牛乳の量を制限してみましたが、のどがすぐ渇いたといって飲みたがります。味は比較的薄い方だと思いますが、4歳の弟も含め、ふたりとも寝る前は何か飲みたがります。
膀胱(ぼうこう)が大きくなるか、抗利尿ホルモンがもっと分泌されるのを待つべきなのでしょうか? また、診察してもらうとしたら小児科、泌尿器科のどちらでしょうか? ちなみに弟も毎日おしっこが出ますので、夜間はオムツがはずせません。
おねしょは、基本的には怒らない、焦らない、起こさないで、自然になくなるのを待つのが最善です。診察をしてもらうならば、とりあえずは小児科がよいでしょう。
5、6歳になってもおねしょが続くと、おうちのかたは心配になる思います。しかし、この年齢でも結構おねしょがあるお子さんはたくさんいます(10−15%程度といわれています)。夜起こしてトイレに行かせるのは、本人も苦痛ですし、それに付き合う方も大変です。かえって親子ともども睡眠不足になったり、ストレスがたまりますし、しかも根本的におねしょを治しているわけではありませんので、おすすめする方法ではありません。
夜寝る前に水分を飲むことはやはり、控えた方がよいと思いますが、食事のときの水分は特に制限することはありません。ただ寝る前にトイレに行っておしっこをしておくことはよいでしょう。
基本的には年齢とともに改善するものであると考えて、「焦らず、起こさず、怒らず、気にせず」をモットーとした方がよいと思われます。
とはいっても、やはりこの先どうなるのかと心配になるものですね。そのような場合は一度小児科を受診して相談するのもよいでしょう。
また、アラーム療法も最近では行われることが多くなっています。オムツなどにつけたセンサーが夜尿の水分を感知して、アラームが鳴って目覚めるという行動療法で、膀胱容量が大きくなり改善させるという方法もあります。
何かほかに原因があることがあるかもしれません。ときには、薬を服用することによって改善する場合もあります。
また、抗利尿ホルモン(おしっこを出るのを抑えるホルモン)の分泌が夜間に少なくて、おしっこがたくさん出ておねしょをしてしまうことがありますが、この場合は薄い尿が出ています。このような場合は、抗利尿ホルモンを少量投与する方法もとられることがあります。
いずれにしてもこれらは医師の診断によってなされます。泌尿器(膀胱や尿管など)の方に問題があっておねしょをする場合もまれにありますが、そのような場合も一度小児科を受診されてから、必要であれば泌尿器科を紹介されるでしょう。
このくらいの年齢になると、どこかにお泊まりに行ったり、林間学校に参加した、病院に入院したなどといったきっかけや環境の変化で、いつの間にかよくなることもあります。心配ばかりせず生活に張りと変化をもたせ、おおらかに様子を見るのがよいと思われます。