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学習習慣作り

習慣的に取り組んでいけるように、こんな工夫をしました

お兄ちゃんと一緒に教材に取り組んだり、手紙のやりとりをしたり、学習を通じたコミュニケーションで意欲が湧きました。

R.Tさん Yくん (体験談当時の年齢:5歳10ヵ月頃 男 第2子 沖縄県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

年中の頃から、文字の読み書きがなんとなく出来るようになりました。長男のときとは違い、自分から、いろんなものに興味や関心を持って、自分からやりたがり、絵を描く事、本を見ながら折り紙を折ることなど遊びの中で学んでいたので、もっと興味を広げたり深めたりして欲しいと思いました。また、<こどもちゃれんじ>の教材も更に楽しく取り組んで欲しいと考えていました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

上の子とは、2歳違い。お兄ちゃんが2年生になってから宿題が出るようになり、夕食後はお勉強の時間になりました。狭いアパート暮らしなので、「みんなで協力しようね」とTVを消して静かにしてお兄ちゃんに協力しています。年中の頃の次男は、最初、一人で静かに遊んでいましたが、いつの日か、自分も<こどもちゃれんじ>を持ち出して一緒にお勉強するようになりました。お兄ちゃんの宿題に、丸をつけてサインをするのですが、弟の<こどもちゃれんじ>に丸をつけてあげたり、シールを貼ったりすることも多くなりました。たまにお兄ちゃんが先生ぶって、丸をつけてあげたり、教えてあげたりすることもありました。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

お兄ちゃんのすることを見ているので、いろいろと真似をしたがります。今まで見ていても、あまり興味を示さなかった、「あったかせんせい」への手紙を、提出したいと言うのです。お兄ちゃんの「赤ペン先生」の影響ですね。一生懸命に書いて、お手紙を出すと、返事が自分あてに届くというのが、とてもうれしいみたいです。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

常時、折り紙やはさみ、紙と鉛筆は、いつでも使えるように所定の場所に置いています。年長になった今は、1年生用の国語のノートを1冊与えていて、そこに50音や数字等を書いています。書き終わったら、私に丸をつけてとせがみます。たまに自分の気分が乗らない日は、お絵かきノートに大好きなキャラクターを書いて静かに遊んだり、折り紙を折ったりしているようです。お兄ちゃんの宿題の時間によりますが、短いときで10分、長いときで30分ほど、机に向かっていられるということだけでも、いいことだと思っています。

今はこんなふうに考えています。

いろいろなことができるのも大切ですが、とにかく健康が1番。遊びが2番。そして3番に勉強(という前の段階ですが)だと思っています。親子で一緒に楽しみながら、取り組んでいけたらいいなと思っています。

編集部から

<こどもちゃれんじ じゃんぷ>では、2ヵ月に一度4月から12月の間に、自分を表現する力を育てる「せんせい みて!みて! はっけんおてがみ」をお届けします。本誌内に閉じこまれているお手紙のテーマに合わせて自由に表現したものをお送りいただくと、せんせいから一人一人に宛てた直筆のお返事が戻ってきます。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

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