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学習習慣作り

習慣的に取り組んでいけるように、こんな工夫をしました

「時間を決めて」毎日取り組ませるようにしました。

E.Tさん Aちゃん (体験談当時の年齢:5歳11ヵ月頃〜6歳2ヵ月頃 女 第2子 大阪府)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

夏休みに、子どもとじっくり接して、小学校の準備ができればと思いました。もともと上のお兄ちゃんを見ているので、<こどもちゃれんじ>に取り組むのも何も言わずにしていたのですが、取り組む時に問題を読まずに、ただ見ただけで「分からない」とすぐ音をあげてしまうのには困っていました。これから、小学校に入って、テストなどできちんと読めばできるような問題でも、問題も読まないうちから「できない」ということのないようにしてやりたいと思いました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

まず取り組む時間を食事前の夕方に決めて、毎日やらせるようにしました。だんだん、言わなくても夕方になると<こどもちゃれんじ>に取り組むようになりました。私もその時間帯には下の子どもをおんぶしたりして、子どもと一緒に取り組むようにしました。まず質問が難しいものではないということを分からせるために、一緒に読み、説明をしながら取り組むようにしました。それから少しずつ口をはさむのを減らしていきながら様子を見ていると、分からない時だけ聞いてくるようになりました。お兄ちゃんの赤ペン先生にもあこがれていて、早く「チャレンジ1年生」を受けたがっていました。今でも夕方5時30分からが宿題と「チャレンジ2年生」の時間です。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

遊びも<こどもちゃれんじ>も時間を決めてさせていました。もしふざけて遊びだしたら、やる時やらない時の区別をきちっとつけなさいと注意しました。家では、フェルトなどで小物を作ったりして、集中して何かを作るということもさせたりしました。最初のころはなかなかうまくいかなくて、すぐにあきらめていましたが、出来上がったときに一緒によろこんだり、子どもになにかを作ってもらってそれを私が使ったりするようにしたりとなるべく子どもが満足感をもってくれるようにしました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

現在小学校にあがって、念願の「チャレンジ1年生」を取り組めることになり、毎日5時半からお兄ちゃんと机に向かうようになりました。赤ペン先生のお返事を楽しみに待っています。学校の友だちとも、「チャレンジ1年生」の話になっているようで、どこまで進んだかなど話題になっているようです。何をするにしても、やるときはやる、やらないときは思い切り遊ぶというスイッチの切り替えを出来るようになってもらいたいと思います。今はまだ低学年で心配はありませんが、だんだん難しくなっていく勉強などに対しても、スイッチの切り替えをしながら取り組み、大きく成長していってもらいたいと思います。

今はこんなふうに考えています。

小学校になると勉強することはとても大切ですが、できれば子どもが主体的に取り組めるように親が見守ってあげたいですね。そのためにも、園に通っているうちから、いろいろなことについて、「わかることが楽しい」という感覚を親子で一緒に味わえることが、その後につながっていくと思います。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

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