カテゴリ

学習習慣作り

好奇心を広めたり、深めたりするために、こんな工夫をしました

本や教材で得た知識を実際の自然で実感し、楽しみが広がりました。

K.Sさん Aくん (体験談当時の年齢:6歳3ヵ月頃 男 第1子 東京都)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

大好きな電車がきっかけになって、数字や文字、漢字を読むきっかけになり、興味を示していました。ですので、自然にも親しむことを体験させて、それをきっかけに子どもなりに何かの興味を広げてもらえたらな、と思っていました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

<こどもちゃれんじ じゃんぷ>の教材の中で、自分の興味があるものを取っ掛かりにして、疑問を持ったことに対しては本で調べたり、実際に目で観察したりするなど、教材を次の興味へのステップにうまく利用できているようです。最近では宇宙の事物に興味があり、「気象・天体」特集の星座の表を眺めて、北極星を探したりして楽しんでいます。先日、富士山の近くに行ったときなども、飛行機雲がすぐ消えないと雨になるなどの「講義」があって、その場ももりあがり、予言通りに翌日も快晴だったので、本人も大変嬉しそうでした。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

「まず空を見よう」ということです。月の満ち欠けが書いてあるカレンダーを購入して、満月の日にベランダにでてお月見をしたり、星のきれいな場所に連れていって、天体望遠鏡で星を見たり、雲を眺めては、翌日のお天気を予想したりしています。難しいかもしれませんが、季節に応じて自然も動いているし、人間の生活も自然に伴って動いているということを実感してもらえたらいいなと思っています。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

今までは、本の世界に偏りがちだったのですが、本で得た知識を実際の自然の中で観察することで、より実感できる楽しみを覚えてきたようです。先日は、有機野菜・米の生産者を訪ね、田んぼに入って生き物を手に取ったり、お米が精米される過程を見学したりさせてもらいました。泥の感覚やはじめて見る生き物に目を輝かせ、収穫も体験したいと言っていました。これからも、サマーキャンプなどに参加して、自然の移ろいや匂いを肌で感じてもらえるような遊びを一緒に体験したいと思っています。

今はこんなふうに考えています。

幼稚園のクラスの中で、本好きで物知り博士だと言われていることをとても誇りに思っているようですが、これからも、もっと外に出て、自然に触れたり、いろいろな友だちと関わって、喜んだり、時には傷つく経験もしながら、心身ともにたくましい子になってほしいと思っています。

編集部から

<こどもちゃれんじ じゃんぷ>では、「気象」特集をお届けする予定です(テーマは変更する場合もあります)。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

体験談内検索