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学習習慣作り

最後まであきらめずに取り組めるように、こんな工夫をしました

集中力を伸ばすには、その時の子どもの能力にあった時間・量で。

A.Hさん Sちゃん (体験談当時の年齢:5歳7ヵ月頃〜6歳6ヵ月頃 女 第1子 北海道)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

何でも良いのですが、物事をやり遂げる(作り上げる)喜びや達成感を味わえる様になって欲しいと思っていました。その際ちょっとずつ手をつけて進めていくよりも、集中してじっくり取り組むやり方の方が、どちらかと言うとじっくり考えてから行動するタイプのこの子にあっているのではないかと思い、集中力をもっとのばしてあげたいと思いました。その環境を作ってあげるには、周りの大人たちの意識も大切だと考えました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

<こどもちゃれんじ>は子どもの興味をひく内容だったのと、無理なく答えが出てくるレベルであったのが良かったです。あまり難しい内容だと、達成感は味わえませんし、集中する気にもなれないと思いました。<こどもちゃれんじ>に限らず、子どもが何か(絵、折り紙、工作、手紙書き、等)に取り組んでいる最中は、なるべく声を掛けないように心がけました。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

子どもが無理なく集中できる時間は、限られていると思っていますので、だいたい10〜20分をめどに切り上げるようにしました。ただ、自分が楽しんでやっている事(絵、工作等)は、好きなだけやらせました。あと、材料についてですが、セロテープ、紙、のりなどは子どもが必要とする分は十分に使わせました(安い物を買いだめです)。周りの環境ですが、声掛けはしないようにはしましたが、 将来「静かじゃないと集中できない!」と言い出すようでは、周りの人間にはもちろんの事、本人にとっても困った事になりますからテレビの音や家事の音などはあえて気を遣わないようにしました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

小学校にあがって、担任の先生には「先生やお友だちの話を、ちゃんと聞くことができる」と言われひと安心です。話を聞くことができるのも「集中できていること」だと思っています。 

今はこんなふうに考えています。

何よりも「無理せず」が良かったのだと思います。取り組む時間に関してもそうですが、その時の子どもの状態に合わせたものを与える事が大切だと感じています。あとは、子どもの好み、好きな事を尊重することは大事だと思います。その点、<こどもちゃれんじ>は子どもの興味を刺激してくれました。やはり、好きな事こそ集中できるし、伸びていくんですね。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

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