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学習習慣作り

最後まであきらめずに取り組めるように、こんな工夫をしました

「まずやってみること」。弟や妹の前でつくった見せ場もそのための自信につながりました。

E.Iさん Kちゃん (体験談当時の年齢:5歳頃〜6歳頃 女 第1子 千葉県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

自分で何でもできると思って疑わなかった頃から、次第に周りのお友だちに比べて上手くできないこともあることが分かってきたのか、最初から何でも「できない」と考えるようになってきたような頃でしたので、最後までやってみて「できた」という感覚を味わわせてあげたいと思っていました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

<こどもちゃれんじ じゃんぷ>の教材は、なかなか普段教えてあげられないことが分かりやすく写真入りで載っています。子どもが<じゃんぷ>で知った情報を何気なく話したときは、そのことを知っている子どもを思い切りほめてあげました。すると、ワークブックだけでなく、本誌の方も全部を読むことはできないながら、ふと気がついたときにごそごそ引きずり出して見るようになりました。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

この年頃の子は、まだ全てを自分でできないところがあり、どんなことでも先ずやってみるということは、周りの協力なしではできないと思います。親のほうはつい面倒くさくなりがちですが、できるだけ見てあげるのが大切なのかもしれません。わが家は弟や妹がいて私がじっくり見てあげられなかったので、逆に弟や妹の力を借りてKの見せ場を作るようにしました。下の子たちが私に質問に来た時などはわざと「お姉ちゃんに聞いてごらん」といってKに質問するようにもっていきます。些細なことでも弟たちにとっては全て新鮮な事。Kが教えてあげたときは「さすがだね!すごいね!」と弟たちの前で褒めました。Kにとってもいつもは大人から教えられる一方の毎日の中で、「自分が教えられる」という事実はなによりの自信につながっており、また弟たちはお姉ちゃんから新しい知識を得ることができるし、一石二鳥でした。一度きっかけをつくってあげると、弟たちと姉の教えたり教えられたりという関係が常になって、今でも「ちびっ子教室をやりましょう」などといってはよく楽しそうに学びあっています。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

小学校に入学した今でも、「まずやってみる」という気持ちは持っているようです。Kなりに少しずつでも進歩すると信じて、頑張っているようです。

今はこんなふうに考えています。

自信を持たせるということは一歩間違うと自信過剰になります。Kにも「私知ってるよ!そんなことも知らないの?」などという気になる発言があり、そんな時には常に言い聞かせるようにしていますが、「自信」と「自信過剰」の兼ね合いがとても難しく、それを何と伝えればいいのか、今でも試行錯誤の段階です。ただ、子どもの様子を見ていると、これは親が心配し過ぎなくても子どもたちの世界で自然に良いように直されていくようにも思います。そのとき子どもが精神的にどれだけ強くなれるかが、一番の課題なのかもしれませんね。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

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