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学習習慣作り

最後まであきらめずに取り組めるように、こんな工夫をしました

親も一緒に取り組み、ほめたり声かけしたりがポイントになりました。

S.Sさん Sちゃん (体験談当時の年齢:5歳1ヵ月頃〜6歳3ヵ月頃 女 第1子 東京都)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

私自身、初めての子なので、とにかくいろいろなことを経験させてあげたいと思っていました。<こどもちゃれんじ>も<ぷち>からずっとやっていましたが、「お母さん一緒に」が基本で、親も一緒にのりではったりハサミで切ったりすることに取り組んだり、知育的な教材も一緒にやっていました。私自身も教材を楽しんでいましたが、本人に<こどもちゃれんじ>を通して、何かに取り組んで最後までやってみる喜びを身につけてほしいと思っていました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

やっぱり、親も一緒になって見てあげるのが本人もうれしかったようです。わからないところは根気よく教えてあげたり、よくできたときも「すごいね」とほめたりすると本人もどんどんやっていきました。私は「最初からうまくいかないので、うまくできなくても構わない」と考えていましたが、娘は「きれいにやりたい」という気持ちが強く、うまくできなかったり、途中でわからなくなると怒ってしまうこともありました。そこで、そんなときには、見本を見せて「やってごらん」と言ってみたり、途中までやってあげて「ここまでお母さんがやったから続けてやってみる?」と働きかけたりしました。そうしていくうちにだんだんとできるようになっていき、ワークブックも楽しみながらできるようになり、とてもよかったです。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

とにかくほめることがどんどんやらせるコツ。時々あきたりもしていましたが、そんな時は「今日はここまでやってみよう」と声をかけ、そこまでやったら、一休み。残りは次の日にしたり、時間をおいて子どものペースでやりました。また、雑誌を見たり、市の広報を見たりして、体験できることがあれば一緒に行って体験させていました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

小学校に行き始め、学校の宿題もあったり、お友だちと遊んだり、習い事の復習をしたりでいろいろと忙しいようです。本当は「チャレンジ1年生」も毎日やらせたいのですがなかなかできず、学校が休みになってからの土、日に集中してやっています。いろいろなことを挑戦する気持ちは小学校に入ってからも強く、何でも興味を持ちます。勉強だけでなく、工作も大好きで、夏休みも自分から工作教室に申し込み頑張って作っていました。

今はこんなふうに考えています。

子どもはやっぱりほめられると嬉しいですよね。子どもの気持ちを尊重しつつ、ようすを見ながら声をかけていくことが大切だと思いますよ。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

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