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学習習慣作り

最後まであきらめずに取り組めるように、こんな工夫をしました

くじけそうなところで“さりげないヒント”が、最後まであきらめずに取り組んでみる姿勢につながりました。

S.Yさん Yちゃん (体験談当時の年齢:3歳11ヵ月頃〜6歳11ヵ月頃 女 第1子 岩手県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

娘は、いろいろなものに興味を持って、意欲的に取り組む良い点をもっています。しかし几帳面なところがあり、「完璧」に出来ないと思うと、「自分には出来ない」と投げ出すところがありました。それが原因でせっかく意欲的に取り組んでも、どれもこれも中途半端になってしまっては、本人の成長のために良くないと思い、困難を乗り越えて最後までやれたという体験をたくさんさせたいと思いました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

ひとりだけでさせず、「おかあさんにも教えて」とまず興味を持ったものから一緒に取り組むようにしました。途中で投げ出すだろうなと思われる箇所は、さりげなくヒントを出して通過させることをしているうちに、「ちょっと大変なところでもあわてず、かんしゃくをおこさず考えてみれば、最後に『やれた』という満足感がある」ということに次第に気づいていったようです。そのうちに、自分から「やめようと思ったけどがんばった」とか「今度はひとりでやってみる」というような声が聞こえるようになりました。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

ちょっと出来ないと、かんしゃくを起こす様子は、見ていて叱りたくなるのですが、それが彼女の自信の無さから来ているかもしれないということに気がつき、極力叱らず励ますようにしました。また、物事への理解が遅いようなので、“慌てずに良く見る”ことを伝え、分かっているかどうか確認するために「おかあさんに教えて」と、子どもに説明させることにしました。これらのことから、彼女の考え方のくせがつかめたので、ワークブックをするときのヒントが出しやすくなり、次第に最後までやれるものが増えていきました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

かんしゃくもおこすところがありましたので、小学校に入ったらどうなのか心配していましたが、1年生の1学期の懇談会で聞いたところによると、算数の問題などでできないところがあると、休み時間までかかって最後まで取り組んでいたようで驚きました。元来の几帳面さに自信が加わっていたようです。

今はこんなふうに考えています。

「物事をすぐに投げ出す子」というようにマイナスにとらえず、叱らず励ましてきたことが良かったと思います。一緒に取り組める材料として<こどもちゃれんじ>のワークブックの存在は大きかったと思います。その地道な取り組みが小学生になって「最後までやれるはずだ」と自分を信じて頑張ってみる力につながったのだと思います。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

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