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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 睡眠
最近子どもは夜寝るのが遅くなり、朝も遅くまで寝ています。子どもの生活が夜型になってしまうと、子どもの体にはどんな負担がかかるのですか。
親の私が夜型の生活を送っているせいか、最近子どもも夜寝るのが遅くなり、朝も遅くまで寝ているようになりました。時間的にはたくさん寝ているはずなのに、午前中から子どもは眠いようです。
子どもが遅く寝て遅く起きると、体にはどんな負担がかかるのでしょうか。
幼稚園の入園も控えているので、まずは私が早寝早起きの重要性を理解し、親子で早寝早起きができるようになりたいと思います。
お子さんの生活が夜型になると、メラトニンの分泌が少なくなり、睡眠リズムが狂ってしまう可能性があります。また、お子さんだけでなくご家族の健康面からも「早寝早起き」が理想です。
お子さんの幼稚園の入園、楽しみですね。初めての集団生活に入る前に生活のリズムをしっかり整えておくことは、お子さんの体の面でも心の面でも大切なことです。早寝早起きがんばりましょう!
では、なぜ「早寝早起きがいいのか」です。
人間の体は俗に「体内時計」と言われる周期的なリズムをもっています。1日は24時間ですが、体内時計は25時間と言われ、この1時間のずれを、太陽のリズムに合わせて意識的に規則正しい生活を送ることで調節しています。「多少ずれても…」と思うかもしれませんが、自律神経の働きやホルモン分泌の面から見ても、「朝6時ごろに起床し、夜9時前に寝る」のが理想なのです。
また、人間の睡眠は「光」の影響を強く受けると言われています。
老化防止や性の早熟を防ぐ働きや、睡眠リズムの調整作用をもつ「メラトニン」というホルモンは、幼児期に一番多く分泌されますが、昼間あまり光を浴びず、夜明るい環境で眠ると、分泌が少なくなります。
したがって遅寝遅起きを繰り返すと、メラトニンの分泌量が減り、睡眠のリズムが狂う可能性もあるのです。
個人差はありますが、2〜3歳は睡眠パターンが変わる時期。それまで午前、午後、夜の3回の睡眠が必要だった時期から、2〜3歳になると午後と夜の睡眠になり、次第に夜の睡眠だけで足りるようになります。
この時期はまだ昼寝も必要な年ごろですので、昼寝もちゃんとしましょうね。
小さな子どもは自分の力で規則正しい生活を送ることは難しく、親に頼らなくてはなりません。おうちのかたが子どもの睡眠の大切さを理解し、親子で毎日の生活リズムをつくっていくといいですね。