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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 呼吸器の病気・風邪
風邪の治りかけにゼイゼイ胸の音がするようになりました。小児ぜんそくや肺炎が心配です。
昨年から急性肺炎や気管支肺炎などで5回入院しています。1歳のころに急性肺炎で入院してから、風邪の治りかけにゼイゼイ胸の音がするようになりました。今年インフルエンザにかかり、一緒に気管支肺炎も起こしていると言われ入院しました。風邪のときのみ、胸の音がします。
このまま成長すると小児ぜんそくとなってしまうのでしょうか。
たとえ、ぜんそくを発症しても早期に適切な治療を始めればよい経過を得られます。アレルギーの専門医か、かかりつけの小児科医にご相談されるとよいでしょう。
乳児のときに風邪を引き、ゼイゼイすることは珍しくありませんが、風邪を引く度であったり、息を吐くときにゼイゼイし、息を吸う時間よりも吐く時間の方が長い場合は、ぜんそくの発作が出ている可能性があります。
逆に吐くときではなく吸うときにゼイゼイするのでしたら、ぜんそくではありません。
1歳から3歳ごろは小児ぜんそく(=子どもの気管支ぜんそく)を発症しやすい年ごろですが、年長になると風邪を引いてもゼイゼイしなくなるお子さんもいます。
ぜんそくにはいろいろなタイプがあり、発症してからの経過も人によってさまざまです。
ぜんそくの発作が起きても小発作でしたら日常生活にはほとんど支障がありません。年に数回風邪を引いたときだけ小発作が起こるときは軽症のことが多く、あまり心配はありません。
しかし風邪を引いている間、1週間も2週間もぜんそく発作が続いたり、呼吸困難をきたすような発作が出る場合は、定期的な治療が必要となります。風邪の度に気管支炎や肺炎で入院が必要になるお子さんは、免疫が弱かったりぜんそくを合併していることが多い傾向にあります。
ぜんそくを予防する方法は確立されていませんが、治療法は確立されており、早期にガイドラインに従った治療を始めた方が経過がよいので、一度、小児ぜんそくに詳しい小児科の医師にご相談になるか、かかりつけの小児科で、ぜんそくや肺炎を心配していることを、さらにご相談されるのがよいと思います。